BMW、1,000億円以上を投じ英国MINI工場をオール電化生産に転換

 

9月11日、BMWグループは6億ポンド(約1,099億円)以上を投じて英国に拠点を置くMINIオックスフォード工場を改造し、2030年からのオール電化生産に対応させることを発表した。

1913年に設立されたオックスフォード工場は、英国に3つあるMINI工場の中で最大かつ最古の工場である。同工場では、2026年からオール電化のMINI新モデル2台を生産する準備を進めており、2030年の生産台数はすべてEVになる予定である。

新たな投資は、BMWが2021年に発表した気候変動対策への取り組みを拡大するためのもので、ライフサイクル全体を通じて車両の排出量を大幅に削減し、2030年までに車両1台当たりのCO2排出量を40%削減すること、2030年までに世界販売台数の最低50%をバッテリーEVで賄うことを目標としている。

同社は今年初め、EVの世界販売台数50%という目標を2030年より早く達成できる可能性があると述べていた。

本発表は、英国のスナク政権にとって勝利となる。同政権は、持続可能な投資の拠点としての地位を確立する目標を掲げているが、大規模な投資を呼び込むために、インフレ削減法やグリーン産業計画など、米国やEUの他の主要経済国が打ち出したクリーンエネルギーや産業パッケージへの対応が不十分であるとして非難を浴びている。投資家グループは、政府の最近の政策シグナルが、気候変動政策へのコミットメントに対する信頼を低下させ、グリーン投資競争における英国の地位を危険にさらしていると警告している。

BMWは、「オックスフォードの製造工場とスウィンドンのボディプレス工場の雇用確保につながる」と付け加えた。

【参照ページ】
(参考記事)BMW to invest $750 mln in UK plants to take Mini fully electric

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-8-20

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?(再掲)

    ※2025年5月28日公開済みの記事を一部更新し再掲している。 企業のサステナビリティ関連の…
  2. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…
  3. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…

ピックアップ記事

  1. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-8-20

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?(再掲)

    ※2025年5月28日公開済みの記事を一部更新し再掲している。 企業のサステナビリティ関連の…
  2. 2025-8-19

    PR【対談&ワークショップ】第一生命が語る「ESG開示」と「企業価値向上」

    毎回満員御礼でご好評をいただいているESG Journal 会員向けのESG Journal …
  3. 2025-8-18

    金融庁、EDINET新タクソノミ案公表 27年版ではサステナ情報開示も検討

    8月8日、金融庁は企業の有価証券報告書などで利用される電子開示システム「EDINET」の基盤となる…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る