
6月、Googleは「2025年環境レポート」を発表し、自社の気候変動対策と持続可能性戦略の進捗を明らかにした。本報告書はカーボンフットプリントの削減、再生可能エネルギー100%の達成、及びインフラ設備の環境負荷軽減など、複数の重点目標に対する取り組みと成果を詳細に記している。特にデータセンターとキャンパスにおける使用電力の完全再生可能エネルギー化や、2030年までのカーボンニュートラル実現に向けたロードマップが注目される。
レポートによれば、2024年時点でGoogleの電力消費は全量が再生可能エネルギーで賄われ、削減努力によりScope1, 2, 3排出量が前年比で減少している。さらに、AIと機械学習を活用したエネルギー効率化プロジェクトが複数実施され、データセンターの冷却最適化などを通じて電力使用量の大幅削減に成功した。
また、サプライチェーンと製品設計においても循環経済を促進する取り組みが強化された。ノートパソコンやルーターといったハードウェア製品における再生資源の使用比率が増加し、製品寿命延長やリサイクル促進に関する新施策も展開されている。こうした措置はグーグルの発表する「ゼロ排出デバイス」目標の一環として位置づけられる。
グーグルは今後の課題として、Scope3のさらなる削減、多様な地域での再生可能エネルギー調達の拡大、そして製品のカーボンフットプリント表示の導入を挙げている。環境報告の透明性向上にも注力し、外部監査による検証態勢の強化を約束している。
(原文)2025 Environmental Report
(日本語参考訳)2025年環境報告書