COP28、脱石炭同盟に議長国のアラブ首長国連邦が加盟

12月5日、国連気候サミットCOP28において、アラブ首長国連邦(UAE)とマルタ共和国が「Powering Past Coal Alliance(PPCA)」に新たに加盟した。

UAEは最近、新規の石炭発電プロジェクトを中止し、2022年に発電における石炭の使用を停止した。PPCAに加盟することで、UAEは石炭発電を新たに導入する余地がないことを世界に示すとともに、COP議長国として、1.5℃の目標達成に向け、この10年間に緊急に実施する必要がある石炭の段階的廃止に関する行動を推進する意欲を確認した。

マルタは1996年に石炭火力発電を廃止しており、世界的に石炭火力発電の廃止を加速する運動に参加している。UAEとマルタの新たなコミットメントにより、今回のCOP28期間中にPPCAに新たに加わった国は、米国、UAE、チェコ共和国、キプロス、ドミニカ共和国、アイスランド、コソボ、マルタ、ノルウェーの9カ国となった。今回の追加により、PPCAは59カ国となり、世界政府の4分の1以上、OECDとEUの84%を占めることになる。

PPCAへの参加により、各国は、世界の気温上昇を1.5℃に抑えるという目標を達成し続けるため、新たな石炭火力発電所を開発せず、既存の石炭火力発電所を段階的に廃止していくことにコミットしなければならない。

同日、PPCAは、グローバル・ストックテイクのカバー決定に、1.5°Cに沿った新規石炭生産と段階的な廃止を盛り込むよう呼びかけを行った。IPCCとIEAは、1.5℃を達成するためには、新規石炭を今すぐ廃止し、2030年までにOECDとEUで、2040年までにその他の地域で段階的に廃止する必要があると明言している。

【参照ページ】
(原文)COP28 PRESIDENCY HOLDER, UNITED ARAB EMIRATES JOINS A GROWING COALITION OF COUNTRIES COMMITTED TO COAL PHASE-OUT
(日本語参考訳)COP28、脱石炭同盟に議長国のアラブ首長国連邦が加盟

関連記事

“セミナーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    2024-11-18

    ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    サステナビリティを推進には新しい知見の収集が必須。しかし、必要なセミナー情報を見つけるのに時間がか…
  2. ISSA5000とサステナビリティ保証:企業が今すぐ始めるべき対応ポイント

    2024-11-18

    ISSA5000とサステナビリティ保証:企業が今すぐ始めるべき対応ポイント(再掲)

    サステナビリティ情報、非財務情報、ESGデータなど企業のサステナビリティの取り組みを示す情報は、投…
  3. 2024-11-15

    【PR】12/3 記念イベントESG評価スコア改善『S&Pに聞く!2025年に向けたCSA徹底解剖』 (オンライン)

    いつもESG Journal Japanをご覧いただきましてありがとうございます。 ESG評…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る