EU、温室効果ガス排出量を順調に削減し2030年目標達成に向け前進

欧州連合(EU)は1990年以来温室効果ガス排出量を着実に削減し、2023年には1990年比で37%の減少を達成した。同期間にGDPは68%成長しており、経済成長と排出削減の両立を実現している。

2023年には前年比8%の排出削減が達成され、これは過去数十年で最大の年次削減量である。この削減は再生可能エネルギーの拡大と石炭・ガス使用の減少が大きく貢献している。こうした削減ペースにより、2030年までに1990年比55%の削減、2050年までに気候中立を達成するEUの能力に対する自信が強まっている。

今後、2030年目標を達成するためには、毎年1億3400万トンのCO2相当の排出削減が必要とされる。これは1990年排出量の約2.8%に相当し、2023年に達成された削減量の約半分である。

EUと加盟国は今後も気候変動対策の強化と回復力の向上に向けた行動を継続することが求められている。

【参照ページ】
(原文)Progress on climate action
(日本語参考訳)気候変動対策の進展

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…
  2. 2025-9-12

    カリフォルニア州、気候関連財務リスク報告の指針を公表

    9月2日、カリフォルニア大気資源局(CARB)は「気候関連財務リスク開示ドラフト・チェックリスト」…
  3. 2025-9-10

    AI対応液冷データセンター共同開発、テキサスでENGIEとプロメテウス

    9月2日、ENGIEノースアメリカは、サステナビリティ志向のハイパースケールデータセンター開発企業…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る