3月3日、航空業界に特化した水素流通・物流ネットワークのスタートアップ企業であるUniversal Hydrogenは、水素燃料電池推進を用いた40人乗りのリージョナル旅客機の試験飛行を完了したと発表した。
同社によると、この試験は、水素燃料電池を搭載した飛行機としては史上最大規模の飛行であり、また、水素のみで航行する飛行機としても最大規模であったとのことだ。
2020年に設立されたUniversal Hydrogenは、貨物のように扱えるモジュール式の水素カプセルを使った水素物流ネットワークを構築しており、空港での新たな燃料供給インフラの開発を不要にし、より迅速な燃料搭載作業を可能にする。
同社は、GE Aviation、Airbus Ventures、Toyota Ventures、JetBlue Ventures、American Airlinesなどの著名な戦略投資家や、複数の大手水素メーカー、航空機リース会社の支援を受けており、その受注高はすでに航空機改造のバックログで10億ドル(約1,400億円)以上、燃料サービスでは稼働後10年間で20億ドル(約2,700億円)以上に達している。
試験飛行は2日の午前中に行われ、40人乗りの航空機のタービンエンジンのうち1基を、燃料電池を用いたメガワット級のパワートレインに置き換えている。
Universal Hydrogen は、今回のフライトは、2年間の飛行試験キャンペーンの最初のもので、水素で走るように改造されたATR 72リージョナル航空機の旅客サービス開始を予定していると述べている。
【参照ページ】
(原文)Universal Hydrogen takes to the air with the largest hydrogen fuel cell ever to fly
(日本語参考訳)ユニバーサル・ハイドロゲン、史上最大の水素燃料電池を搭載して空を飛ぶ