GRI、生物多様性基準の更新とコンサルテーションを実施

12月5日、グローバル・レポーティング・イニシアティブ(GRI)は、企業が最も緊急性の高い生物多様性への影響を開示し、データの透明性を高めることを目標とした、最新の生物多様性基準を発表した。

GRI は、モントリオールで開催される国連生物多様性条約(COP15)に合わせて、同基準の 「メジャーアップデート」についてのコンサルテーションを開始した。

新しい提案には、生物多様性の影響の多くが企業の事業範囲を越えて発見されることから、サプライチェーン全体を通じた報告を反映させるための措置が含まれている。また、気候変動、汚染、資源の乱開発など、生物多様性損失の要因をより深く理解するための新たな開示項目が導入される予定である。

生物多様性に関連する人権への影響に関する要件も設けられる予定であり、さらに、企業が生物多様性への影響を及ぼす場所について透明性を確保するために、GRIによって場所固有のデータが増幅される予定である。

本起草と改訂のプロセスでは、GRIスタンダードをこの分野の新しい進展に合わせるために、他の生物多様性フレームワークやイニシアティブとの連携が行われた。

IPBES、CDP、Alignプロジェクト、Partnership for Biodiversity Accounting Financials、Accountability Frameworkが技術委員会に参加し、Science Based Target Network (SBTN), Taskforce on Nature-related Financial Disclosures (TNFD), WBA Nature Benchmarkからの情報によりドラフトが形成された。

公開草案は2023年2月28日までパブリックコメントのために公開される予定である。

【参照ページ】
(原文)Global standard for biodiversity impacts one step closer
(日本語参考訳)GRI、生物多様性基準の更新とコンサルテーションを実施

関連記事

“ツールーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. コーポレートガバナンスの重要性と課題:国内での透明な開示対応

    2024-10-16

    コーポレートガバナンスの重要性と課題:国内での透明な開示対応

    コーポレートガバナンスとは、企業が持続可能な成長を遂げるための管理体制や仕組みを指す。透明で公正な…
  2. お役立ちツール「開示基準の早見表」のご紹介

    2024-10-15

    お役立ちツール「開示基準の早見表」のご紹介

    ESG Journalでは、実務に役立つ資料やツールを無料で公開しています。今回は、大好評の「開示…
  3. 環境省

    2024-10-15

    環境省、「プラスチック資源循環におけるマスバランス方式の基本的考え方」を発表

    9月26日、環境省は「プラスチック資源循環におけるマスバランス方式の活用に関する基本的な考え方」を…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る