UNEP FIとEBF、EUタクソノミーを銀行融資に適用するための実用的なアプローチを発表

UNEP FIとEBF、EU分類法を銀行融資に適用するための実用的なアプローチを発表

2月15日、国連環境計画金融イニシアチブ(UNEP FI)と欧州銀行連盟(EBF)は、EUタクソノミーの利用を希望する銀行に向け、実践的アプローチを記載した報告書「Practical approaches to applying the EU Taxonomy to bank lending」を発表した。

EUタクソノミーは、金融関係者や企業が、どの活動が欧州の環境・気候に関する目標に沿ったものであるかを判断する分類手段であり、グリーンウォッシュリスクに対処するため、科学的根拠に基づく明確な経済活動の分類を提供する。

本報告書の結果は、銀行がEUタクソノミーとその要件、および義務的・任意的側面を含む開示要件を理解する一助となる。

本報告書は、EUタクソノミーの銀行業務への適用について検討しており、EUタクソノミー開示委任法に基づく開示要件・開示義務のない銀行の顧客のためのEUタクソノミー活用方法・規制のセーフガードへの準拠に焦点をあてている。また、EUタクソノミーの分析対象でありながら、技術的審査基準に合致していない顧客を対象としたタクソノミーの活用法を探っている。

本報告書の目的は、EUタクソノミーに対する包括的かつ実践的なアプローチを提示することにより、銀行への規制導入や顧客エンゲージメント活動を支援することである。本報告書では、タクソノミーに沿った活動だけでなく、EUの気候変動目標達成に向けた企業の移行を加速するためのあらゆる活動への融資の可能性を検証している。

【参照ページ】
(原文)UNEP FI AND EBF OUTLINE PRACTICAL APPROACHES TO APPLYING EU TAXONOMY TO BANK LENDING
(日本語訳)UNEP FIとEBF、EU分類法を銀行融資に適用するための実用的なアプローチを発表

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成しています。今後の動向により内容は随時更新され…

ピックアップ記事

  1. 2025-10-20

    SEC議長、ESG株主提案の政治化に警鐘―「企業統治の本質に立ち返るべき時」

    10月9日、米証券取引委員会(SEC)のポール・S・アトキンス議長は、デラウェア大学のジョン・L・…
  2. 【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    2025-10-15

    【特別対談】人的資本が企業価値を作るーANAが実践するサステナビリティ経営戦略に学ぶ(前編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…
  3. 【特別対談】サステナビリティ情報開示の進展が企業価値向上を実現。AI/テクノロジー活用への期待(後編)

    2025-10-15

    【特別対談】サステナビリティ情報開示の進展が企業価値向上を実現。AI/テクノロジー活用への期待(後編)

    本記事は、ESG Journalを運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社(以下シェルパ)のC…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る