グリーン水素テクノロジー企業であるVerdagy社は、TDK Venturesが主導する2,500万ドル(約29億円)の資金調達ラウンドの実施を発表した。この資金調達により、Verdagy社のユニークな電解槽技術の継続的な開発と商業化が可能になる。本ラウンドには他に、BHP Ventures、Doral Energy Tech Ventures、Khosla Ventures、Orbia Ventures、Shell Ventures、Temasekが参加した。
水素は、よりクリーンなエネルギーへの移行のための重要な構成要素の一つと考えられている。特に、風力や太陽光などの再生可能エネルギーによる排出量の削減が困難な分野では、水素は重要な役割を果たす。
しかし、水素の抽出過程では汚染物質や温室効果ガスが度々発生する。再生可能エネルギーを利用した電気分解プロセスで水から水素を抽出する「グリーン水素」のようなクリーンな抽出プロセスを開発するには、多額の投資が必要だ。
2021年にグリーンケミカル企業であるChemetry社からスピンアウトしたVerdagy社は、高電流密度と広い動的動作範囲で動作する能力を持つ大面積セルを使用した、膜ベースの新しい電気分解のアプローチを生み出し、大規模な水の電気分解に低資本・低運用コストのアプローチを提供している。