
2025年2月、厚生労働省は、企業における「職務給」の導入を促進するため、新たにリーフレットと手引きを公表した。職務給とは、従業員の職務内容や役割に応じて給与を決定する制度で、年功序列型の賃金体系とは異なり、個々の職務の価値に基づいた給与体系を構築することが目的だ。
今回公表されたリーフレットには、職務給を導入している企業の事例や、従業員からの声が掲載されており、制度の利点や導入の際に考慮すべき点が分かりやすくまとめられている。一方、手引きでは、職務給の導入プロセスや具体的な運用方法、導入企業が直面する課題とその解決策などが詳しく解説されており、企業の人事担当者が活用しやすい内容になっている。
近年、日本の労働市場では成果主義の考え方が広がり、職務に応じた適正な賃金体系の構築が求められている。特に、労働力の流動性が高まる中で、職務給の導入は優秀な人材の確保や育成、従業員のキャリア形成にも寄与すると期待されている。
厚労省は、職務給の導入が企業の生産性向上や労働環境の改善に貢献するとしており、今回の資料を活用しながら、企業ごとに最適な形で導入を検討することを呼びかけている。
【参照ページ】
(原文)職務給について