経済産業省、国際GX会合を初開催

10月7日、経済産業省は、9月26日から開催した「東京GXウィーク」の一環で、世界のグリーン・トランスフォーメーション(GX)の実現について議論する「国際GX会合(GGX)」を初めて開催した。G7から5カ国、2つの国際機関、12の大学・研究機関・民間企業が参加した。

国際GX会議では、3つのパネルディスカッションが行われ、「①グリーンな市場の創出」、「②グリーンな製品・サービスを推進するための評価・基準」、「③グリーンな社会を構築するための国際協力」の3つをテーマに、GX の実現に向けて未解決の課題を議論した。

本会合での議論を踏まえ、以下の通り経済産業省としても議論を加速していくという。

  • GHGネット・ゼロ排出を達成するために、グリーンな市場の構築に向けて、需要サイド・供給サイド両方の側面の両方向からアプローチを組み合わせていくことの重要性を認識した。ファイナンスの観点からはグリーンファイナンスやイノベーションファイナンスに加えて、トランジションファイナンスの考え方も活用しながら、グリーンな市場の構築に取り組んでいく。
  • Scope1-3やTCFD等の取組に加えて、「企業等が自社のグリーン製品を社会へ普及する等の活動によって社会全体のCO2削減に貢献するという視点」も、活動主体のグリーンな取組をさらに促し温室効果ガス削減を進めていく上では重要である。こうした取組を進める活動主体に対してファイナンス等のリソースが向かう仕組みをつくることができれば、グリーンな製品・サービスの普及を促し、経済成長によるネットゼロ排出実現が期待できると考える。「削減貢献度」の考え方について、各国政府や民間企業、金融機関等様々な団体とも議論を深めていく。
  • 先進国と途上国、双方にとって利する国際協調のあり方として、各国の事情や強みやビジネスの果たす役割を認識していくことが極めて重要となる。また、気候変動対策における貿易政策の役割についても引き続き議論を深めていく。

【参照ページ】
国際GX会合(GGX)を初めて開催しました

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    2025-4-1

    ESRS開示の実態調査(2024年上半期)から見えた企業が抱える共通課題とは

    CSRD(企業サステナビリティ報告指令)のオムニバス草案が提出され、欧州の開示規則が変わる中、20…
  2. ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    2025-3-31

    ESGフロントライン:潮流を読む~SEC気候開示規則の弁護を放棄ー規制後退の中で問われる企業の姿勢と対応

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-3-27

    【GPIF発表】「優れた統合報告書」と「改善度の高い統合報告書」選定結果

    3月11日、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、国内株式の運用を委託している運用機関に対…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る