インターコンチネンタルエクスチェンジ(ICE)、カーボン・クレジットの先物取引を開始予定

 

世界的な取引所・決済機関であるインターコンチネンタル・エクスチェンジ(ICE)は、2022年第1四半期を目処に、初のNBS(Nature-Based Solutions)カーボン・クレジット先物取引を開始する計画を発表した。

温室効果ガスの排出を抑制するカーボン・オフセット・プロジェクトおよび関連クレジットの需要は今後数年間で大幅に増加することが予想される。これは企業や事業者がネット・ゼロの目標を掲げ、自らの絶対的な排出削減努力への橋渡しとして、あるいは排出回避が困難な場合のバランスとして、オフセットを利用するケースが増えているからだ。自然を利用したカーボンソリューションとは、森林や湿地の再開発などのプロジェクトを指し、土地の保護や改変、生物多様性の向上、自然による環境からのCO2の吸収を可能にする。

1枚の先物契約は、1,000クレジットに相当し、1クレジットは1トンの温室効果ガス排出量に相当する。

ICEのユーティリティー市場担当マネージング・ディレクターのゴードン・ベネットによると、この新しい先物取引は、「農業、林業、その他の土地利用分野における自然資産を市場で評価できるようになる。」とのこと。

ICEはまた、ICE Benchmark Administration(IBA)が新しい監視委員会を設立することを発表した。この委員会は、自主的な炭素市場におけるICEの活動を独立したガバナンスで監視し、炭素クレジットがICE主催の先物契約で受け渡し可能となるために満たさなければならない基準について助言することを目的としている。

【参照ページ】
(原文)ICE to Launch its First Nature-Based Solutions Carbon Credit Futures Contract
(日本語訳)インターコンチネンタルエクスチェンジ(ICE)、カーボン・クレジットの先物取引を開始予定

関連記事

“セミナーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    2024-11-18

    ESGセミナー・イベント一覧(2024年11月以降)

    サステナビリティを推進には新しい知見の収集が必須。しかし、必要なセミナー情報を見つけるのに時間がか…
  2. ISSA5000とサステナビリティ保証:企業が今すぐ始めるべき対応ポイント

    2024-11-18

    ISSA5000とサステナビリティ保証:企業が今すぐ始めるべき対応ポイント(再掲)

    サステナビリティ情報、非財務情報、ESGデータなど企業のサステナビリティの取り組みを示す情報は、投…
  3. 2024-11-15

    【PR】12/3 記念イベントESG評価スコア改善『S&Pに聞く!2025年に向けたCSA徹底解剖』 (オンライン)

    いつもESG Journal Japanをご覧いただきましてありがとうございます。 ESG評…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る