11月6日、米国一般調達庁(GSA)は、LECアスファルト、コンクリート、ガラス、鉄鋼などの低エミッションカーボン(LEC)材料を使用した政府ビル建設プロジェクトに20億ドル(約3,017億円)を投資することを発表した。
GSAによると、本投資は、アメリカ製の低炭素市場を活性化させ、次世代の商品や素材を製造するアメリカの能力を拡大することを目的としており、さらに気候危機への取り組みや雇用の創出にも貢献する。
今回の発表は、連邦政府が昨年立ち上げた「バイ・クリーン構想」に続くもので、この構想の下、連邦政府の調達や連邦政府が資金提供するプロジェクトにおいて、米国製の低炭素建材を優先的に使用することが指示されている。また、バイデン氏が2021年12月に署名した大統領令では、米国連邦政府が2050年までにネット・ゼロ・エミッションを達成するための一連の目標や取り組みが概説されており、これには政府の建物、車両、調達活動、業務全般にわたる行動の義務付けも含まれている。
GSAによると、本投資は、LEC材料の調達を優先する39以上の州および地域にまたがる150以上の連邦政府建築プロジェクトに資金を提供する。特定された投資には、コンクリート7億6700万ドル(約1,157億円)、ガラス4億6400万ドル(約700億円)、鉄鋼3億8800万ドル(約585億円)、アスファルト3億8400万ドル(約579億円)が含まれる。
アスファルト、コンクリート、ガラス、鉄鋼は、米国製造業の温室効果ガス排出量のほぼ半分を占め、政府がインフラ投資のために購入し資金を提供する建設資材の98%を占めている。
本投資は、インフレ削減法(Inflation Reduction Act)により賄われる。インフレ削減法は、二酸化炭素排出量を削減し、技術革新を促進するため、連邦政府庁舎への投資に34億ドル(約5,129億円)を割り当てている。