ウォルマートとペプシコ、再生農業に約171億円を投資

ウォルマートとペプシコ、再生農業に約171億円を投資

7月26日、ウォルマートとペプシコは、米国とカナダの200万エーカー以上の農地で再生可能農業の導入を可能にすることを目的とした新たな戦略的協力関係の開始を発表した。

1億2,000万ドル(約171億円)を投資する同社の計画は、土壌の健全性と水質を改善するための農家支援に重点を置いている。

再生農業の実践は、農業部門が環境に与える影響に対処することを目的としており、生態系の改善と回復、土壌の健全性と肥沃性の構築、排出量の削減、流域管理の強化、生物多様性の増加、農家の生計向上などの技術が含まれる。

農業は、温室効果ガス排出量の大きな割合を占め、気候変動への影響が最も懸念される分野であることから、気候変動対策の主要な重点分野として浮上してきた。この部門は、食品・飲料部門が気候変動に与える影響の大部分を占めており、ひいては世界の温室効果ガス排出量の約3分の1を占めている。

両社によると、新イニシアティブは、2030年までに約400万トンの温室効果ガス(GHG)排出削減・除去を実現することを目標としている。

新イニシアティブは、ペプシコが2021年に発表した広範なサステナビリティアジェンダ「pep+」に続くもので、「ポジティブ農業」を3つの重要な柱の1つに掲げ、同社の700万エーカーの農業フットプリント全体に地球を回復させる再生可能な実践方法を広めることを目標としている。ウォルマートの持続可能性目標には、2030年までに少なくとも5,000万エーカーの土地と100万平方マイルの海洋の保護、管理、回復を支援する目標が含まれている。

新たな協力関係の下、両社は農家の生活を向上させ、土壌の健全性をより持続的に管理し、収穫量を増やす方法について農家と協力することを目指すと述べた。両社はまた、本コラボレーションは、他のブランドが再生可能農業に投資するために、他の製品カテゴリーが利用できるモデルを生み出す可能性があると述べた。

【参照ページ】
(原文)PepsiCo and Walmart Aim to Support Regenerative Agriculture Across More than 2 Million Acres of Farmland
(日本語訳)ペプシコとウォルマート、200万エーカー以上の農地で再生農業支援を目指す

関連記事

“導入事例へのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. 2024-5-21

    人口戦略会議、全国の地方自治体の「持続可能性」について分析

    4月22日、民間団体・人口戦略会議は「地方自治体「持続可能性」分析レポート」を公表。昨年12月に公…
  2. 2024-5-21

    金融庁、主要国のサステナビリティ情報の開示・保証について報告書を発表

    4月17日、金融庁は「主要国のサステナビリティ情報等の開示・保証の動向に関する調査」をEY新日本有…
  3. 2024-5-16

    CEO半数以上がサステナビリティの優先順位が高いと回答(EY調査)

    5月7日、EYの調査によるとサステナビリティと気候変動に関する課題は、グローバルの経営層の間で再び…
ページ上部へ戻る