8月11日、ユナイテッド航空は、垂直離着陸機(eVTOL)の開発元であるArcherから100機の電気式初期生産機を購入するため、1,000万ドル(約13.5億円)を預託したと発表した。
ArcherのeVTOL機は、電気モーターを使用し、将来的には都市部での「エアタクシー」としての利用が期待されている。本航空機は、最高時速150マイル、最高距離60マイルで飛行できるように設計されており、将来のモデルはより速く、より遠くまで移動できるようになる見込み。また、ハリウッドとロサンゼルス国際空港間の移動では、乗客一人当たりのCO2排出量を47%削減する可能性がある。
今回の納入前支払いは、ユナイテッド航空が2021年にArcherとバッテリー駆動の短距離用航空機の開発支援で合意したことを受けたものだ。本航空機が運用を開始し、ユナイテッドの運航・事業要件を満たした時点で、ユナイテッド航空とメサ航空が最大200機の電気航空機を取得する計画も含まれている。
ユナイテッド航空は、カーボンオフセットに頼らずに2050年までに温室効果ガスの排出を完全に削減する約束をしており、持続可能な航空燃料(SAF)の開発と使用への投資を継続する予定だ。その他の取り組みや投資としては、100%SAFを使用したエンジンによる初の旅客便の運航完了や、CO2利用企業Dimensional Energyから3億ガロンのSAFを購入する契約などがある。
eVTOL航空機は、今後5年以内に、航空会社のハブ空港へのアクセスや、密集した都市環境での通勤に低炭素な方法を提供すると期待されている。
【参照ページ】
(原文)Archer receives $10M deposit from United Airlines for Midnight eVTOL aircraft