Jリーグ、気候変動対策を本格始動 アジア初「Sport Positive League」参画へ

4月22日、Jリーグは、未来の子どもたちが安心してスポーツを楽しめる地球環境の実現を目指し、気候変動対策「気候アクション」を本格的に推進すると発表した。その一環として、環境サステナビリティの取り組みを数値化・可視化する国際的枠組み「Sport Positive League(SPL)」への参画を決定したと発表。SPLは、欧州4リーグに続きJリーグが世界5番目、アジア初の参加となる。

Jリーグは2025年を準備期間とし、2026年の移行期特別大会から正式エントリーを予定。気候変動対策に関する12項目の評価基準を独自に策定し、全60クラブがSPLの仕組みを学びながら取り組みを進める。2025年6月には「Jリーグ気候アクションハンドブック」を発行し、一般公開する予定だ。

初回スコアは2026年秋に発表され、以降は評価上位クラブに対して「Jリーグサステナビリティ事業活動助成金」を傾斜配分する。助成金制度は2025年4月より先行開始しており、SPLの仕組みが整うまでの間は均等配分となる。

併せて、Jリーグは「サステナビリティ事業活性化プロジェクト」も発足。個別に行われてきたクラブの気候アクションをリーグ全体の統合的な取り組みへと昇華させることを目指す。プロジェクトはSPL導入を含む9つの施策を実施し、日本財団の新助成制度を活用。2030年までにCO2排出量を50%削減するという目標の実現に向け、持続可能な社会づくりに貢献する構えだ。

Jリーグは今後、特設サイトやレポートを通じて進捗を公開し、スポーツを通じた気候変動対策のモデルケースとして、国内外に発信していく方針である。

(原文)アジア初となるSport Positive League(SPL)参画を決定 – Jリーグ全体でサステナビリティ事業を推進 –

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