環境省、物理的リスク評価指針を提示

3月、環境省は企業向けに「気候変動の物理的リスク評価の手引き」を公表した。近年、世界平均気温は工業化以前比で約1.1℃上昇し、猛暑や大雨など異常気象が増加しており、企業活動やサプライチェーンへの影響が顕在化している。
同手引きは、企業に対し気候変動による物理的リスクの把握・評価・開示と、それを踏まえた適応策の実施を求める内容である。洪水、水ストレス、原材料調達、暑熱などを主要リスクとして提示し、分析手法や活用可能なデータを整理した。
気候変動は、原材料の収量減少や品質低下、物流の寸断、需要変化などを通じて企業の収益や事業継続性に影響を与える。また、異常気象の発生件数は1970年代の711件から2010年代には3,165件へ増加しており、被害も拡大している。
企業における情報開示は、従来のTCFD提言からISSBおよび国内のSSBJ基準へと移行しており、気候関連リスクの法定開示が進む。特に物理的リスクについては、脆弱な資産や事業活動の規模・割合の開示が求められる。
適応策としては、拠点分散によるリスク低減や熱中症対策の導入などが挙げられる。企業はリスク回避だけでなく、新たな需要やビジネス機会の把握も含め、戦略的な対応が必要とされる。
原文:気候変動の物理的リスク評価の手引き‐気候変動適応で企業価値を高める‐(2025年度版)
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