8月7日、オーストラリア持続可能金融研究所(ASFI)は、分類法技術専門家グループ(Taxonomy Technical Expert Group:TTEG)を任命し、オーストラリアの持続可能金融分類法の開発段階を開始した。
TTEGには、オーストラリア金融規制当局評議会の気候ワーキンググループの支持を受けた25名のシニアリーダーが任命された。TTEGの共同議長は、元オーストラリア準備銀行副総裁で、オーストラリア金融規制当局審議会の気候ワーキンググループの前議長であるガイ・デベル(Guy Debelle)氏と、オーストラリアのタクソノミーの初期設計の検討と移行方法についてASFIと協力したタクソノミーの技術チームを率いるなど、持続可能な金融タクソノミーの開発、実施、評価に深い専門知識を持つエマ・ハード(Emma Herd)氏が務める。
TTEGは、政府による検討のために、オーストラリアの持続可能な金融タクソノミーの戦略的方向性を示し、それに対する意見を提供し、承認する。TTEGは、持続可能な金融、経済全体の脱炭素化、気候・環境科学と政策、人権、先住民の権利と視点など、分類法の開発に不可欠なスキルと経験を結集している。
オーストラリアの分類法は、何が持続可能な活動として分類されるかについて明確で一貫性のある定義を提供することで、経済、金融ポートフォリオ、企業、経済活動の移行を導く上で重要な役割を果たす。
TTEGは、今後12ヶ月から18ヶ月の間に、優先分野の気候変動緩和タクソノミースクリーニング基準へのインプットと最終承認を行い、関連する技術的作業として、データ要件、移行期の活動を組み込むための方法論、最小限の社会的セーフガード、Do No Significant Harmフレームワークを提供する。
ASFIは事務局として、世界的な基準設定機関であるClimate Bonds Initiativeが率いる分類学および持続可能性の専門家からなる国際コンソーシアムと協力し、TTEGの検討、意見、承認に向けた技術的成果物を準備する。