WBCSD、TNFDフレームワークの実証グループ発足

WBCSD、TNFDフレームワークの実証グループ発足

2月1日、持続可能な発展のための世界経済人会議(WBCSD)は、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)による最新のベータ版フレームワークについて、ASEANに本社を置く企業の意見を聞くためのコンサルテーショングループを立ち上げた。

TNFDのフレームワークは、企業や金融機関が自然関連のリスクと機会を評価し、開示するための指針であり、自然を肯定する方向に世界の資金の流れをシフトさせることを目的としている。本フレームワークが地域特有のニーズ、期待、経験を反映したものとなるためには、ASEANの企業からのインプットが不可欠である。

TNFDの最初のベータ版フレームワークは2022年3月にリリースされ、2022年6月(v0.2)と10月(v0.3)に追加リリースが展開された。WBCSDが主導するコンサルテーショングループの目的は、参加者に最新のベータ版フレームワーク(v0.3)を理解してもらい、2023年2月の次のリリース(v0.4)および2023年9月の最終リリース(v1.0)に反映させるためのフィードバックを収集することである。 また、コンサルテーショングループに参加することで、企業は何を期待し、どのようにすれば自然にポジティブな成果を実現できるのか、より深く理解することができる。

【関連記事】TNFD、ベータ版フレームワークの第二版を発表

WBCSD のコンサルテーション・グループは、今後数ヶ月の間に一連のバーチャル・ワークショップを開催する予定です。コンサルテーション結果は、最終的な提言に先立ち、フレームワークの設計と開発に反映される。

  • 2月28日 導入とコンサルテーションプロセス
  • 4月4日 TNFDのv0.4ベータ版フレームワークのレビュー
  • 5月17日 最終フィードバックセッションと次のステップ

タスクフォースのメンバーには、SGXのマネージングディレクターでサステナビリティと持続可能な金融の責任者であるHerry Choと、デロイトのグローバル&アジア太平洋地域のネイチャーリードであるGuy Michael Williamsが含まれる。協議は、April、Ayala、Petronas、Siam Cement Groupなどの地域のパートナーやメンバーによってサポートされている。

現在、TNFDベータフレームワークのv.03が公開されており、2023年2月14日までにこのリンクからフィードバックを提出することができる。

【参照ページ】
(原文)Consultation on latest TNFD framework launches for ASEAN businesses
(日本語参考訳)ASEAN企業向けに最新のTNFDフレームワークに関するコンサルテーションを開始

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    2024-4-25

    アップルのサプライチェーンの95%、2030年までに100%再生可能エネルギー使用を約束

    4月17日、アップルは、バリューチェーンの脱炭素化という目標に向けて大きく前進していることを発表し…
  2. 2024-4-24

    ダウとP&G、プラスチック・リサイクル技術の共同開発契約を締結

    3月25日、 米国の化学世界大手であるダウと消費財業界大手のP&Gは、プラスチック・リサ…
  3. 2024-4-24

    住商グループとパートナー企業、太陽光発電パネルの再利用・リサイクル実証実験に着手

    3月28日、住友商事、三井住友ファイナンス&リース(SMFL)、SMFLみらいパートナーズ…

ページ上部へ戻る