G7首脳、新興国の持続可能なインフラ整備に81兆円超の資金調達を約束

G7首脳、新興国の持続可能なインフラ整備に81兆円超の資金調達を約束

6月26日、ドイツで開催されたG7サミットで、主要先進国の首脳は、主に途上国に焦点を当てた「質の高い持続可能なインフラ」のために数千億ドルの投資を目的とした正式な協力体制、「世界インフラパートナーシップ(PGII)」の発足を発表した。

バイデン米国大統領とショルツ連邦首相が発表したPGIIの目的は、中低所得国が気候緩和、通信、医療などの分野で巨額の投資資金を必要とする中、インフラ格差の解消を支援することである。

また、中国が大規模な「一帯一路」プログラムを強化し、新興市場経済にインフラ投資のための資金を提供する中で、本イニシアティブは実現した。

全体として、両首脳は、2027年までに世界のインフラ投資に6000億ドル(約81兆円)を動員することを目指すと述べた。

バイデン大統領が説明したプログラムの重要な柱の一つは、気候危機への取り組みとエネルギー安全保障の強化を支援するための投資である。重点分野には、気候変動に強いインフラ、エネルギー技術、クリーンエネルギーのサプライチェーンへの投資が含まれる。

その他の重点投資分野としては、通信・電力供給インフラ、女性の経済参加の機会拡大を目指した投資、医療システムの開発・改善などがある。

【参照ページ】
中国「一帯一路」に対抗軸、G7がインフラ投資の新枠組み「PGII」を発足
G7、途上国へのインフラ投資支援計画(PGII)発表、5年間で6,000億ドル拠出を目指す

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  2. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…
  3. 2024-3-26

    【さくっと読める】ESGスコアとは。基本的知識を解説。

    今月から、サスティナビリティ情報開示で関心の高いテーマについて、さくっと読める解説コラムを発行して…

ピックアップ記事

  1. 2024-4-18

    オーストラリア裁判所、グリーンウォッシュ訴訟でバンガードに有罪判決

    3月28日、オーストラリアの連邦裁判所は、バンガード・インベストメンツ・オーストラリアが、同社のE…
  2. 上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    2024-4-15

    上場企業の40%以上がスコープ3排出量の報告を開始

    4月に発表した、投資データ・リサーチプロバイダーであるMSCIの新しいレポートによると、世界の上場…
  3. SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    2024-4-15

    SBTi、ネット・ゼロ目標における炭素クレジットの役割拡大を認める

    4月9日、科学的根拠に基づく目標設定イニシアティブ(SBTi)は、企業の環境持続可能な行動を気候変…

アーカイブ

ページ上部へ戻る