金融庁、サステナブルファイナンスの役割拡大を議論 「気候変動」から自然資本・適応・AI対応へ

経産省・金融庁・環境庁、ファイナンスド・エミッションに関する課題提起ペーパーを発表

8月5日、金融庁はサステナブルファイナンス有識者会議の意見要旨を公表した。本要旨では、サステナブルファイナンスを「持続可能な社会の実現」と「中長期的な投資リターン・企業価値向上」の両立を支える金融として位置付け、その役割の拡大が議論された。

また、会議では、温室効果ガス削減などの「気候変動の軽減策」に加え、異常気象への「適応(アダプテーション)」や企業のレジリエンス強化への資金供給の重要性が指摘された。

さらに、自然資本・生物多様性への投資拡大に加え、AIの普及による電力需要の急増、地域衰退や格差といった社会課題、安全保障など、多様なシステミックリスクへの対応もサステナブルファイナンスの対象として議論された。さらに、個別企業の収益だけでなく、市場全体の持続可能性を高める「システムレベル投資」の考え方を金融市場や投資教育へ取り込む必要性も示された。

なお、本会議においては「サステナビリティの取り組み」と「企業の事業戦略」をいかにつなげ、リターンを得るかという課題に関する議論も見られた。サステナビリティ経営や投資の重要性は揺るぎないものの、競争力を維持しながら実効性のある形で推進するため政策、金融機関、人材育成など、高度な戦略が各企業において必要になることがうかがえる。

原文:金融庁「「サステナブルファイナンス有識者会議(第30回)意見要旨」の公表について」


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