5月12日、グローバルなプライベートキャピタル投資会社であるカーライル・グループは、エネルギー転換に特化した新たな投資プラットフォームの立ち上げを発表した。本プラットフォームは、世界的な脱炭素化の取り組みから生まれる新たな投資機会を捉えるため、当社のインフラとエネルギーの能力を一元化したもの。
今回の新プラットフォームは、カーライルのグローバル・インフラストラクチャー事業の中で運営され、40名以上の投資プロフェッショナルと38件のポートフォリオ投資先でスタートする。本プラットフォームは、当社のインフラストラクチャー・グループの会長であるマッキー・トールが主導し、インフラストラクチャーとエネルギー全般にわたるカーライルの投資戦略の責任者としてその役割を拡大する予定。
カーライルの発表が意味するのは、世界の主要なプライベート・マーケット企業が、低炭素エネルギー源への移行から生じる重要な投資機会を活用する機会を伺っているということだ。プライベート・エクイティ企業の Apollo と Blackstone はそれぞれ、今後10年間でエネルギー転換と気候変動対策に1000億ドル(約12兆円)の投資機会を見込んでいると発表し、過去数カ月の間にエネルギー転換に特化したプラットフォームを立ち上げている。
【関連記事】
①Apollo、新たなサステナブル投資プラットフォームの立ち上げを発表
②Blackstone、持続可能な資源プラットフォームの立ち上げを発表。11兆円超の投資機会を見込む
カーライルは、エネルギー転換に積極的に投資しており、過去2年間で再生可能・持続可能エネルギー企業に12億ドル(約1500億円)以上を投じている。2021年、同社は公益事業規模の持続可能なインフラプラットフォームCopia Powerを立ち上げた。エネルギー開発・運営会社のTenaskaから6GWの米国太陽光・蓄電開発パイプラインを取得したことが発端となっている。
今回の新プラットフォームの立ち上げに伴い、カーライルは一連の役員人事と経営陣の交代も発表した。
【関連記事】カーライル、エネルギー・トランジションに特化したサステナブル・インフラストラクチャー・プラットフォームを設立
【参照ページ】
(原文)Carlyle Creates Integrated Platform and Adds Leadership to Further Capture Significant Global Opportunities from the Energy Transition
(日本語訳)カーライルが統合プラットフォームを構築し、リーダーシップを発揮して、エネルギー転換期におけるグローバルなビジネスチャンスをさらに獲得