カナダ、2035年の温室効果ガス削減目標を設定し、持続可能な未来を目指す

12月12日、カナダ政府は2035年までに2005年比で温室効果ガス(GHG)を45〜50%削減する新目標を発表した。この目標は、2050年までにネットゼロ排出を達成するという国家的な取り組みの一環であり、国内外での気候変動対策を加速させるものだ。

カナダはすでに、エネルギー効率の改善や送電網の脱炭素化、炭素価格制度を活用し、排出量曲線の改善を達成している。たとえば、炭素価格制度により2019年から2021年にかけて18メガトンの排出を削減。また、持続可能なプロジェクトを支援するグリーン自治体基金を通じて、2.9億トン以上のGHG削減を実現した。2021年には、環境およびクリーン技術分野で31万4000件以上の雇用が創出されている。

カナダは現在、世界有数のクリーンテクノロジーリーダーとして、グローバルCleantech 100で2位、カーボンキャプチャー技術の20%を占有しており、国際的な投資を呼び込んでいる。この取り組みにより、2035年の目標は国内外での気候変動の緩和に重要な役割を果たすと期待されている。

【参照ページ】
(原文)What you need to know about Canada’s 2035 emissions reduction target
(日本語参考訳)カナダの2035年排出削減目標について知っておくべきこと

関連記事

おすすめ記事

  1. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    2025-8-6

    【新着】ESRS改訂の全体像と今後への示唆ートピック別の変更点の整理ー

    ※本記事は、2025年7月31日時点の情報を元に作成している。今後の動向により内容は随時更新される…

ピックアップ記事

  1. 2025-9-16

    セブン&アイHD、TCFD・TNFD統合開示を公表 財務インパクトの試算と自然資本分析も深化

    9月8日、セブン&アイ・ホールディングスは、「気候・自然関連情報報告書―TCFD・TNFD統合開示…
  2. ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    2025-9-15

    ESGフロントライン:米SEC委員長がサステナビリティ開示基準へ懸念を表明

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察しています。 …
  3. 2025-9-12

    ISOとGHGプロトコル、温室効果ガス基準を統合へ 世界共通言語の構築目指す

    9月9日、ISO(国際標準化機構)とGHGプロトコルが、既存のGHG基準を統合し、新たな排出量算定…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る