ペプシコなど4社、欧州で10年の再エネ契約 年3.2万トンのCO₂削減見込む

4月28日、米食品・飲料大手ペプシコは香料大手ジボダン、紙製包装大手スマーフィット・ウェストロック、ノルウェーの再生可能エネルギー企業スタットクラフトとともに、欧州におけるバリューチェーンの脱炭素化を進めるため、10年間の仮想電力購入契約(VPPA)を締結したと発表した。対象となるのは、スペインでリパワリングが進められている風力発電資産で、4社は再生可能電力の活用を通じて温室効果ガス排出削減を加速する。

今回の契約は、ペプシコの再生可能エネルギー導入支援プログラム「pep+ REnew」の一環として実現した。同プログラムでは、サプライヤーや製造業者、ボトラーなどが再生可能電力へ移行できるよう支援している。ペプシコは、シュナイダーエレクトリックのグローバル・コンサルティング部門であるSE Advisory Servicesと連携し、ジボダンとスマーフィット・ウェストロックを含む電力需要を集約。通常は大規模需要家に限られがちな長期の再生可能エネルギー契約への参加を可能にした。

同契約によって供給される再生可能電力は、年間約3万2000トンの二酸化炭素(CO₂)排出削減に貢献する見込み。ペプシコは、全社的な変革戦略「PepsiCo Positive(pep+)」のもと、2030年までに2022年比でスコープ3の「エネルギー・産業」由来排出を42%削減し、「森林・土地・農業(FLAG)」由来排出を30%削減する目標を掲げている。これらは、2050年またはそれ以前のネットゼロ達成に向けた、SBTi認定の削減経路の一部と位置づけられている。

ペプシコ欧州・中東・アフリカ地域の最高サステナビリティ責任者、アルチャナ・ジャガンナサン氏は「今回のスタットクラフトとの契約は、自社の事業だけでなく、バリューチェーン全体で排出削減を進める取り組みにおける重要な一歩だ」と述べた。そのうえで、「バリューチェーンの関係者と協力することで、再生可能エネルギーへのアクセスを広げ、よりクリーンな電力への移行を支援し、気候目標の達成を加速したい」と強調した。

今回のVPPAは、pep+ REnewプログラムにおける2件目の共同契約であり、欧州では初の再生可能電力コホートとなる。ペプシコが主導買い手となり、戦略的サプライヤーであるジボダンとスマーフィット・ウェストロックの需要を束ねたことで、参加各社はより有利な商業条件を確保し、長期的な再生可能エネルギー機会にアクセスできたという。

対象となるスペインの風力発電設備では、既存の設備をより効率的なタービンに置き換えるリパワリングが行われる。変電所や系統接続設備など既存インフラを再利用することで、追加的な環境負荷を抑えつつ、発電量の増加と再生可能電力の早期供給を目指す。

スタットクラフトの市場部門担当エグゼクティブ・バイスプレジデント、ハルヴァルド・グランハイム氏は「ペプシコ、ジボダン、スマーフィット・ウェストロックと協力し、スペインで再生可能エネルギー容量を拡大できることを誇りに思う」と述べた。「規模の異なる企業が連携することで、実質的な気候変動対策を推進できることを示している」としている。

ペプシコにとって、スペインでの電力購入契約は今回が2件目。最初の契約は2023年に稼働を開始しており、同社は主要市場でのクリーンエネルギー導入をさらに加速させる考えだ。

原文:PepsiCo, Givaudan, Smurfit WestRock and Statkraft sign 10‑year renewable energy agreement to advance value chain decarbonization across Europe

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