世界銀行、南アで生態系再生債を発行1.2億ドル調達、荒廃地回復と1万1000人の雇用創出へ

4月23日、世界銀行は、南アフリカ東ケープ州での大規模な生態系再生事業を支援するため、総額1億2000万ドルの「スぺックブーム再生アウトカム債」を発行したと発表した。償還期限は2040年で、世界銀行がこれまで発行した成果連動型債券としては最長期間となる。荒廃地の回復に加え、地域で約1万1000人の雇用創出を目指す。
対象となるスぺックブームは南アフリカ原産の多肉植物で、干ばつに強く、高い炭素吸収力を持つことで知られる。植生を回復させることで土壌の質や保水力を改善し、気候変動への耐性を高めるほか、生物多様性の再生にもつなげる。今回の債券は、民間資金2500万ドルを呼び込み、5万ヘクタール規模で再生活動を拡大する仕組みで、事業は生態系再生を専門とする民間企業インペラティブが担う。
債券の元本は、世界銀行の高い信用力を背景に全額保護される。一方で投資家の利回りは、通常の世銀債より低い固定部分に加え、事業成果に応じた変動部分が上乗せされる構造だ。米アマゾンが、この事業で創出される炭素除去ユニットの大部分を10年以上にわたる固定価格契約で購入する予定で、その売却収入の一部が投資家への追加利払いに回る。事業が順調に進めば、通常債を上回る収益が得られる可能性がある。
世界銀行は、今回の債券について、資本市場を活用して環境再生や雇用創出といった開発課題に民間資金を呼び込む新たな試みと位置付ける。主幹事はBNPパリバで、ルクセンブルク証券取引所に上場する。自然再生と地域経済支援を結びつける持続可能金融の事例として、市場の関心を集めそうだ。
原文:World Bank Prices 14-Year Spekboom Restoration Outcome Bond in South Africa
日本語参考訳:世界銀行が南アフリカのスペクブーム復興事業成果債券(14年満期)の価格を決定
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