三井住友信託銀行、新たなサステナブルファイナンス「ネイチャー・インパクトファイナンス」取扱開始

2月28日、三井住友信託銀行株式会社は、新たなサステナブルファイナンス商品「ネイチャー・インパクトファイナンス」の取扱いを開始した。

背景と目的

三井住友トラストグループは、サステナビリティ方針の下、環境方針や生物多様性保全行動指針を策定し、環境問題への対応を重要課題としている。

近年、生物多様性保全の国際目標の設定に伴い、企業における自然関連リスク管理と情報開示の必要性が高まっている。この状況を踏まえ、企業の自然資本経営を支援し、サステナビリティ経営を高度化するため、本商品の提供を決定したという。

商品の概要

「ネイチャー・インパクトファイナンス」は、企業の事業活動が自然に与える影響を評価し、TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)等に基づく情報開示の充実を促すインパクトファイナンス商品である。

本商品では、三井住友信託銀行の「サステナビリティ体制評価」、専門評価機関による「自然インパクト評価」及び「TNFD開示に基づく自然資本経営評価」により、企業の自然への影響を特定する。加えて、設定した目標・KPIの進捗をモニタリングし、インパクトの発現を支援する。

また、本商品は環境省の「インパクトファイナンスの基本的考え方」に則した評価を受け、日本格付研究所(JCR)から第三者意見を取得している。

三井住友信託銀行は、サステナブルファイナンスを通じてSDGs達成に貢献し、企業の中長期的な価値向上と社会的価値創出を支援する方針だ。

【参照ページ】
(原文)ネイチャー・インパクトファイナンスの取扱い開始について

関連記事

おすすめ記事

  1. 【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    2025-9-11

    【最新】TISFDとは?概要・指標から国内外基準との関連まで徹底解説

    気候変動や自然資本など、環境領域に関する開示が進みつつある中、次なるテーマは「社会」の領域。TIS…
  2. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(前編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…
  3. 2025-8-14

    特別対談:TISFD運営委員・木村武氏 × シェルパCSuO中久保菜穂 「サステナビリティ情報開示の新潮流:TISFDが示す設計思想と、日本企業の対応意義を問う」(後編)

    本記事は、ESG Journal を運営するシェルパ・アンド・カンパニー株式会社のCSuOが、サス…

ピックアップ記事

  1. 2025-11-6

    CDPとTNFD、2025年質問票の対応マッピングを公開

    10月22日、CDPとTNFDは、CDP 2025年版企業質問票とTNFD開示推奨項目・指標との対…
  2. 2025-11-6

    ISSB、国際的なサステナビリティ開示の「グローバル・パスポート」構想を発表

    10月30日、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)は、ロンドンで開催された「IFRSサステナ…
  3. TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    2025-11-5

    TNFD・自然移行計画の5つの構成要素と先行事例/実践例の紹介

    ※2025年11月4日公開済みの記事にTNFDが発行した「Nature in transition…

““登録01へのリンク"

ページ上部へ戻る