ネスレ、キットカットに再生型農業由来の小麦を導入 英国農家と連携し環境負荷低減を推進

6月17日、食品大手ネスレは英国の再生型農業ブランドワイルドファームド(Wildfarmed)と提携し、再生型農業で生産された英国産小麦をチョコレート菓子「KitKat」のウエハース部分に導入すると発表した。

ネスレによると、英国北部ヨークにある工場で2025年から試験的に使用を開始しており、今後は同工場で年間約15億本生産されるKitKatに使用される予定だという。味や食感に変更はないとしている。

今回使用される小麦は、ワイルドファームドと契約する英国の農家によって生産される。同社は、土壌の健全性回復や生物多様性の向上を目指す再生型農業の普及を掲げており、農家は土壌の攪乱を最小限に抑えることや、年間を通じた土壌被覆、多様な植物の栽培などの基準に沿った農法を実践している。

こうした農法は、農地の生物多様性向上や土壌改善、水質汚染の抑制、温室効果ガス排出削減につながる可能性があるとされている。

両社は今後も協力を継続し、環境に配慮した農業手法の普及を進める方針としている。

今回の取り組みは、ネスレが進める環境負荷低減戦略の一環である。同社はこれまで22年以上にわたり、英国の酪農協同組合ファーストミルク(First Milk)と連携し、土壌管理や輪作、生物多様性保全に取り組む酪農家から原料乳を調達してきた。

また、主要原料であるカカオについても、西アフリカのコートジボワールで農家の収入向上や生産体制の強化を支援するプログラムを展開している。

食品業界では近年、気候変動対策や生物多様性保全への関心の高まりを受け、原材料の調達段階から環境負荷を低減する取り組みが広がっている。ネスレとワイルドファームドの提携も、こうした持続可能な農業への移行を目指す動きの一例として注目されそうだ。

原文:Nature-friendly Wildfarmed wheat gets its big break in Nestlé KitKat trial


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