BlackRock、オーストラリアの蓄電池プロバイダー「Akaysha」に900億円超を投じる
8月16日、BlackRockは、同社のリアルアセット部門がオーストラリアの電池エネルギー貯蔵システム・再生可能エネルギー開発企業であるAkaysha Energyを買収し、10億豪ドル(約945億円)以上を投じてオーストラリア国内の1GW以上のバッテリー貯蔵資産の開発を支援する予定を発表した。
2021年に設立されたAkayshaは、電池エネルギー貯蔵システム(BESS)および再生可能エネルギープロジェクトの開発向けに、初期段階のプロジェクト開発、ファイナンスおよび投資ソリューションから、複合資産の管理による提供まで、さまざまなサービスを提供している。同社は、将来的に他のアジア太平洋市場におけるエネルギー貯蔵プロジェクトに拡大し、グリーン水素資産の開発を含む他の再生可能エネルギーの機会を追加することでポートフォリオの成長を目指している。
先月、オーストラリアの新政権は、同国の排出量削減目標を初めて法制化する法案を提出した。
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本法案では、2030年までに温室効果ガスを2005年比で43%削減し、2050年までにネット・ゼロを達成するという目標が掲げられている。また、政府は、国の気候変動に関する公約を法律で正式に定めることにより、企業や金融界が再生可能エネルギーへの投資を約束するようになると述べている。
BlackRockによると、今回の投資で支援されるプロジェクトは、その生涯で1,500万トンのCO2換算排出量を削減することになる。
今回の買収は、BlackRockの気候変動インフラ事業(リアルアセット部門に含まれる)がアジア太平洋地域で行った初の蓄電池投資となる。同社は、6月にエネルギー転換とエネルギー安全保障というメガトレンドのテーマで長期的な投資機会を追求する新しい「永久インフラ戦略」を開始するなど、積極的に気候変動インフラ事業の規模を拡大している。
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【参照ページ】
(原文)BlackRock makes $700 million investment in Australian battery storage
BlackRock in $1b-plus battery play
(日本語訳)BlackRock がオーストラリアのバッテリー ストレージに 7 億ドルを投資
10 億ドル超のバッテリー プレイでの BlackRock