BlackRock、エネルギー転換のメガトレンドに着目したインフラストラクチャー戦略を開始

6月16日、投資大手のBlackRock(ブラックロック)は、エネルギー転換とエネルギー安全保障というメガトレンドのテーマで長期的な投資機会を追求することを目的とした「永久インフラ戦略」を新たに立ち上げる計画を発表した。

ブラックロックは、世界のエネルギー転換を推進するために、インフラ事業者と長期的に協力し、企業が長期的に低炭素なビジネスモデルへ移行することを積極的に支援すると表明している。

ブラックロックによると、グリーン経済への移行が始まり、インフラ部門に広く「ステップ・チェンジ」をもたらし、いくつかの分野で投資機会が生まれていることから、新たな戦略を確立するとしている。本戦略では、エネルギー転換とエネルギー安全保障への投資に加え、デジタル・コミュニティ・インフラ、持続可能なモビリティ、循環型経済などの分野をターゲットにする予定だ。また、電力会社、エンドツーエンドの再生可能インフラプレーヤー、データセンター、グリッドデジタル化技術、バッテリー貯蔵システム、水素適応型天然ガス貯蔵・輸送設備などの事業への資本投入を目指す。

世界的なエネルギー転換と脱炭素経済への移行に伴い、複数の大手オルタナティブ投資会社が長期的な投資機会を求めて準備を進めている中、本戦略が発表された。プライベート・エクイティ企業の Apollo と Blackstone はそれぞれ、今後10年間でエネルギー転換と気候変動対策に1,000億ドル(約13兆円)の投資機会を見込んでいると最近発表し、過去数カ月の間にエネルギー転換に特化したプラットフォームを立ち上げている。

【参照ページ】
(原文)BlackRock to establish perpetual infrastructure strategy
(日本語訳)BlackRock、エネルギー転換のメガトレンドに着目したインフラストラクチャー戦略を開始

関連記事

“ホワイトペーパーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-7-23

    シェルパ、東洋経済新報社とシステム連携契約を締結

    7月23日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社が開発・提供する企業向けESG情報開示支援クラウド…
  2. 2024-7-17

    GRI、新たにCSRD/ESRS開示のためのサポートサービスをリリース

    7月10日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新しいGRI-ES…
  3. 2024-7-17

    JCI、1.5℃目標に整合する2035年目標を政府に求める。216団体が賛同

    7月8日、気候変動イニシアティブ(JCI)は、「1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本…
ページ上部へ戻る