Ørsted、英国で過去最大規模の風力発電所を受注

7月7日、エネルギー供給会社であるØrstedは、英国ビジネス・エネルギー・産業戦略省(BEIS)より、世界最大級の洋上風力発電所「Hornsea 3」の差金決済(CfD)契約を受注したことを発表した。

Hornsea 3洋上風力発電所は、ヨークシャー海岸から160kmに位置し、2,852MWの発電能力を持ち、英国の320万世帯に相当する電力をクリーンで再生可能かつ低コストで生産できる可能性を持っている。

本契約では、ØrstedはHornsea 3を、陸上・海上変電所や輸出用ケーブルなどの送電設備も含めて建設することになっている。風力発電所の建設が完了した後、Ørstedは送電資産を新しい所有者に売却する予定だ。風力発電所のCfDは、2027年に予定されている風力発電所の運転開始後、最長で15年間にわたり実施される。

Ørstedによると、Hornsea 3は、英国の洋上風力発電の次の段階を支える、より大きな英国のサプライチェーンの発展において重要な役割を果たすという。さらに、Hornsea 3は、英国エネルギー安全保障戦略の一環として今年初めに発表された、2030年までに50GWの洋上風力を稼働させるという英国政府の野心にも貢献することになる。

2021年6月、Ørstedは2030年までに再生可能エネルギー容量を50GWに拡大する目標を発表し、およそ30GWを洋上風力、1750GWを陸上風力と太陽光発電、250GWをその他の自然エネルギーで賄う見込みである。同社によると、Hornsea 3は、2030年に世界で30GWの洋上風力発電を導入するという野望に貢献することになる。

本プロジェクトが始動すると、Hornsea 1、2、3からなるHornsea区域の総発電容量は5GWを超え、英国の約500万世帯の電力消費量をカバーする世界最大の洋上風力発電区域となる。また、同地区には現在計画中の約260万kWのHornsea 4プロジェクトも含まれる予定である。

【参照ページ】
(原文)Ørsted awarded contract for world’s single biggest offshore wind farm
(日本語訳)Ørsted、英国で過去最大規模の風力発電所を受注

関連記事

おすすめ記事

  1. TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    2025-7-10

    TCFD・IFRS・CSRDの移行計画とは:業界別に考える開示ポイント

    ※本記事は2024年10月の内容にGX-ETSに関する内容を追記し再掲載している。(2025年7月…
  2. TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2025-6-11

    TNFD開示を支援する 主要ツール比較と選定ポイント

    2024年にTNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース(Taskforce on Nature-…
  3. 進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    2025-6-6

    進化するサステナビリティ開示 ― 傾向から考える“自社の対応状況”

    サステナビリティ情報開示の高度化が急速に進んでいる。TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)…

ピックアップ記事

  1. SSBJ公開草案:気候変動開示の準備状況を確認!簡易チェックで早期対応を

    2025-7-29

    SSBJ公開草案:気候変動開示の準備状況を確認!簡易チェックで早期対応を(再掲)

    ※2024年12月21日公開済みの記事(2024年11月時点の情報を基に作成された)に2025年7…
  2. 2025-7-29

    企業の88%がサステナビリティを価値創出と認識、気候リスクへの備えも加速

    モルガン・スタンレーの「Sustainable Signals: Corporates 2025」…
  3. GHGプロトコルの改訂とは~カーボンニュートラル実現への新たな方向性

    2025-7-28

    GHGプロトコルの改訂とは?カーボンニュートラル実現への新たな方向性(再掲)

    ※本記事は、2025年2月に発行した記事に最新のGHGプロコトル更新内容を一部修正・追記し再掲載し…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る