
6月12日、IFRS財団は、ISSB(国際サステナビリティ基準審議会)基準の導入状況に関する初の制度プロファイル17件を公表した。これは、国際資本市場におけるサステナビリティ開示の世界的な共通基盤構築に向けた透明性確保の重要な一歩とされる。
公表されたプロファイルには、各地域の導入方針や現在の開示制度の状況が含まれ、最終決定済の地域が対象となる。うち14地域は「完全導入」、2地域は「気候関連要件の導入」、1地域は「部分的導入」を目指している。該当地域にはオーストラリア、ブラジル、香港、メキシコ、ナイジェリアなどが含まれる。
あわせて、16地域についてはスナップショット形式で概要を紹介し、カナダや日本など12地域はISSB基準と整合性のある制度設計を進めており、他地域も導入方針の最終化を目指しているとした。
これらの動きは、国際資本市場において、比較可能かつ信頼性のあるサステナビリティ情報の提供強化につながると期待されている。