Goldman SachsとBank of America、環境市場向けプラットフォーム「Xpansiv」に出資

Goldman SachsとBank of America、環境市場向けプラットフォーム「Xpansiv」に出資

1月11日、グローバルな炭素・環境商品市場インフラストラクチャ・プラットフォームである Xpansivは、同社のサービス提供とテクノロジー・プラットフォームの成長を支援する目的で、1億2,500万ドル(約160億円)の増資を完了したと発表した。

今回の増資は、オルタナティブ・アセット・マネージャーの Blackstone が主導した昨年の Xpansive の4億ドル(約513億円)の増資に続くものである。本資金調達には、Bank of America と Goldman Sachsが新たに戦略的投資家として参加した。

Xpansivは、市場参加者が炭素・エネルギー・水などの環境商品を評価・交換できるインフラを提供し、ボランタリーカーボンオフセット、再生可能エネルギークレジット(REC)、低炭素燃料の市場データを提供している。同社の事業部門には、ESG商品スポット取引所CBL、オーストラリアを拠点とする水スポット取引所H2OX、市場データプロバイダーXSignals、ESG包括商品マルチレジストリ・ポートフォリオ管理システムEMAが含まれる。

今回の投資は、環境商品市場、特に炭素市場が今後数年間で大きく拡大することが予想されるためである。企業や事業者がネット・ゼロの目標を掲げ、絶対的な排出量削減努力への橋渡しとして、あるいは排出量回避の困難なバランスを取るために、カーボンオフセットやクレジットに注目する傾向が強まっている。

今回の増資と同時に、Xpansivは環境市場の取引とアドバイザリーサービスを提供するEvolution Marketsの買収を完了したことを発表した。Xpansivによると、本買収により、同社のサービス内容と製品開発能力が拡大し、世界最大のエネルギー企業、企業、公益事業、金融機関の多くを含む2,000の顧客ベースを持つEvolution Marketsのサービスが強化される。

今回の買収は、Xpansivにとって、8月のエネルギー・環境市場登録インフラプロバイダーであるAPXの買収に続く、2件目の買収となる。

【参照ページ】
(原文)Xpansiv Completes Acquisition of Evolution Markets, Closes Capital Raise with New Investors Bank of America, and Goldman Sachs
(日本語参考訳)Goldman SachsとBank of America、環境市場向けプラットフォーム「Xpansiv」に出資

関連記事

“ホワイトペーパーへのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 2024-7-23

    シェルパ、東洋経済新報社とシステム連携契約を締結

    7月23日、シェルパ・アンド・カンパニー株式会社が開発・提供する企業向けESG情報開示支援クラウド…
  2. 2024-7-17

    GRI、新たにCSRD/ESRS開示のためのサポートサービスをリリース

    7月10日、GRI(Global Reporting Initiative)は、新しいGRI-ES…
  3. 2024-7-17

    JCI、1.5℃目標に整合する2035年目標を政府に求める。216団体が賛同

    7月8日、気候変動イニシアティブ(JCI)は、「1.5度目標と整合する野心的な2035年目標を日本…
ページ上部へ戻る