ウォルマート、2026年度ESGレポートを公表 Scope1・2排出量を前年比7.5%削減

7月29日、米小売大手ウォルマート(Walmart Inc.)は2026年度ESGレポートを公表し、人材育成、地域社会支援、気候変動対策、ガバナンスに関する取り組みと実績を明らかにした。
同社は人材への投資として、2021年度から進めてきた従業員向け教育・研修への10億ドル投資を2026年度に完了した。また、米国内で需要の高い職種への配置を加速する目標として掲げていた10万人の育成目標も達成した。あわせて、店舗従業員を技術職へ育成する「Associate to Technician」プログラムを開始し、キャリア形成支援を強化した。
顧客向け施策では、低価格戦略やプライベートブランドの展開を通じて商品価格の引き下げを推進した。2026年度には、生鮮果物・野菜の価格差によって顧客に約16億4,000万ドルの節約効果をもたらしたと推計している。また、会員制倉庫型店舗Sam’s Clubのプライベートブランド「Member’s Mark」は、食品・飲料製品の100%で「Made Without」目標を達成した。ウォルマート米国事業は、プライベートブランド食品から合成着色料および追加の30種類の原材料を削減する計画も発表した。
地域社会への支援では、現金および現物寄付の総額が世界全体で19億7,000万ドルに達した。このうち米国では7億6,900万ポンドの食品をフードバンクへ寄付し、その大半を果物、野菜、肉類、乳製品が占めた。
環境分野では、2026年度のScope1およびScope2温室効果ガス排出量が前年比7.5%減少し、2016年度比では24.6%削減となった。事業活動当たりの排出原単位は前年比11.6%低下し、2016年度比で53%超の削減を達成した。また、世界全体の電力需要の53.3%を再生可能エネルギーで賄い、2025年の再生可能電力目標を上回った。
自然資本に関する取り組みでは、サプライヤや助成先団体が7,620万エーカーの陸域と368万平方マイルの海域で自然資源の持続可能な管理・保全・再生を実施したと報告した。ウォルマート財団は2021年度以降、こうした取り組みに総額1億2,000万ドル超を拠出しており、2026年度単年では3,050万ドルを支援した。さらに、重点地域における南米産牛肉のサプライヤ報告農場の97.3%が森林破壊および土地転換を伴わないことを確認し、プライベートブランド向けコーヒーの99.9%を持続可能性認証付き原料から調達したとしている。
ウォルマートは、AIや自動化の進展を踏まえながらも、データとテクノロジーの責任ある活用や人権尊重、倫理・コンプライアンスの強化を継続し、事業の持続可能性と企業価値向上の両立を目指すとしている。
原文:Walmart Publishes FY2026 ESG Report
日本語参考訳:ウォルマートが2026年度ESGレポートを発表
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