Air Products、世界最大級のグリーン水素プロジェクトの大規模電解プラントをthyssenkruppに委託
12月13日、産業ガス会社であるAir Productsは、サウジアラビアのNEOM社における世界最大級のグリーン水素プロジェクト向けに、2GWを超える電解プラントの納入をthyssenkrupp Uhde Chlorine Engineersに委託した。
今回の取引は、Air Productsが昨年ACWAパワー社およびNEOM社と提携して発表した再生可能エネルギーを利用した50億ドル規模の大規模なグリーン水素ベースのアンモニア製造施設に続くもので、日量650トンのカーボンフリーの輸送用水素を供給し、世界中のバスやトラックに電力を供給することを目指している。この施設は、サウジアラビア北西部、紅海に面し、都市化と持続可能性の新たなモデルとして開発が進められているNEOMに設置される。
水素は、よりクリーンなエネルギーへの移行のための重要な構成要素の一つと考えられている。特に、風力や太陽光などの再生可能エネルギーによる解決策が現実的ではない、排出量の削減が困難な分野では、水素が重要な役割を果たす。
しかし、水素は宇宙で最も豊富な元素であるにもかかわらず、地球上には純粋な水素の鉱床がなく、他の物質から抽出しなければならない。その抽出プロセスでは、しばしば汚染物質やGHGの排出が発生することになる。再生可能エネルギーを利用した電気分解法で水から水素を抽出する「グリーン水素」のようなクリーンな抽出プロセスを開発するには、多額の投資が必要である。
2026年の生産開始を予定している新施設は、試運転時にNEOM、ACWA Power、Air Productsによって運営され、水素を生産してカーボンフリーのアンモニアに合成し、Air Productsが独占的に世界市場に輸出する予定である。
【参照ページ】
(原文)One of the largest green hydrogen projects in the world: thyssenkrupp signs contract to install over 2GW electrolysis plant for Air Products in NEOM
(日本語訳)世界最大級のグリーン水素プロジェクト:thyssenkruppがAir Products向けに2GW以上の電解プラントをNEOMに設置する契約を締結