11月16日、バイデン大統領は1兆ドル(約110兆円)規模の「インフラ投資と雇用に関する法律」に署名しました。この画期的な法律は、下院の共和党員13名が支持するなど、超党派の支持を得ている。
この法案では、水素開発、自動車の電動化、炭素除去技術など、エネルギー転換に焦点を当てた数十億ドルの支出が予定されている。この法律の主な配分は以下の通り。
水素
インフラ法では、クリーンな水素燃料の開発を支援するために10億ドルの予算が組まれている。その中には、運輸部門と産業部門を対象としたクリーン水素ハブの開発に80億ドル、クリーン水素の電気分解の研究開発に10億ドル、水素の製造とリサイクルに5億ドルが含まれている。
クリーンモビリティ
自動車の電動化やその他の低炭素モビリティソリューションは、バイデン政権の重要な重点分野であり、最近署名された大統領令では、2030年までに米国の新車販売台数の半分をゼロエミッション車にすることが義務付けられている。これらの目標を支援するため、新法案では2030年までに全米で50万台のEV用充電器を目標としたEV用充電器ネットワークの整備に75億ドル、ゼロまたは低排出ガスのバスやフェリーに75億ドル、ディーゼルエンジンのスクールバスを電気バスに置き換えるために50億ドルが計上されている。
エネルギー貯蔵
鉱物の生産と加工、電池の製造とリサイクルのインフラ、エネルギー貯蔵の実証プロジェクト、リサイクルの研究開発と設計などの分野を対象に、電池のサプライチェーンに70億ドル以上が割り当てられる。
炭素除去
炭素管理技術とインフラに100億ドル以上が割り当てられている。これには、直接空気を回収するハブと炭素回収プロジェクトにそれぞれ約35億ドル、炭素貯蔵の商業化に25億ドル、産業の脱炭素化実証と炭素利用プログラムへの投資が含まれている。
【参照ページ】
(原文)President Biden’s Bipartisan Infrastructure Law
(日本語訳)バイデン米大統領、超党派インフラ法案に署名。エネルギー転換に大きく舵取り