11月12日、経済産業省は、今年6月に立ち上げられた「非財務情報の開示指針研究会」において重ねられた議論の中間報告を公表した。これまで5回にわたり、議非財務情報及びその指針・基準に関する世界的な動向の共有を行いながら、我が国や世界において質の高い非財務情報の開示を実現するために求められる方向性についての議論が深められてきた。
本中間報告では、サステナビリティ関連情報開示を実現するため、情報の作成者及び利用者が意識する必要があるポイントを、下記4つの提言としてまとめている。
- サステナビリティ関連情報開示における価値関連性の重視
- サステナビリティ開示基準の適用におけるオーナーシップ(主体性)の発揮
- 企業価値とサステナビリティ情報の関連性に関する認識の深化
- ステークホルダーとの「対話」に繋がるサステナビリティ関連情報開示の実施
さらに主要な基準設定主体、IFRS財団、欧州等、非財務情報の開示を巡る当事者の直近動向を紹介したうえで、国際的に重要性が高まっている気候関連情報、人的資本情報について、研究会での議論と各情報を開示する際のポイントを取りまとめている。
経済産業省は、本中間報告を、国内における質の高いサステナビリティ開示及び対話(エンゲージメント)の進展や、そのための議論に役立てるとともに、中間報告の内容を国内外に積極的に発信することで、本研究会の議論のエッセンスがISSBにおける議論を始めとした国際的な議論に取り込まれていくことを目指している。
【参照ページ】
「非財務情報の開示指針研究会」中間報告を取りまとめました
~サステナビリティ関連情報開示と企業価値創造の好循環に向けて~