サステナビリティ保証の責任の所在は監査役か 審議会で「ガバナンス責任者」の位置付けを議論

6月26日、金融庁は企業会計審議会「サステナビリティ情報保証部会(5月25日開催分)」の議事録を公表した。議事録では、サステナビリティ保証における「ガバナンス責任者」の位置付けを巡り、監査役会や監査等委員会などの監査役等を責任主体として明確化すべきとの意見が複数の委員から示された一方、企業ごとのガバナンス体制に応じた柔軟な運用を求める意見もあり、制度設計上の論点になっている。

国際サステナビリティ保証基準(ISSA 5000)では、保証業務実施者は業務開始時に「適切なガバナンス責任者」と保証業務の条件について合意することが求められている。しかし、日本企業では監査役会、監査等委員会、監査委員会、取締役会など様々なガバナンス形態が存在することから、制度上、誰を「ガバナンス責任者」と位置付けるかが論点となっている。部会では「企業と保証業務実施者が個別に合意する」との表現だけでは対象が曖昧になるとの指摘もあった。

金融庁は「原則的には監査役等が該当することが多いと想定される」との考えを示したものの、一方で、企業によってはサステナビリティ委員会など独自のガバナンス体制を採用しているケースもあることから、多様なガバナンス構造を踏まえた制度設計が必要との認識を示している。さらに、委員からは、会社法上の機関に限定するのではなく、企業ごとの実態に応じて責任主体を判断できるよう柔軟性を確保すべきとの意見も出された。

なお、保証対象については、SSBJ基準に基づくサステナビリティ開示を前提に制度設計を進める方向性が示されたものの、どの項目を保証対象とするか、定性的情報をどこまで含めるかについては結論は示されず、今後の部会で引き続き検討されることになりそうだ。サステナビリティ保証制度の整備が進む中、企業のガバナンス体制との整合をどのように図るかが引き続き注目される。

原文:企業会計審議会第1回サステナビリティ情報保証部会議事録


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