H&M、SBTNに基づく土地目標を採択 自然資本への影響管理を強化

3月19日、H&Mグループは、Science Based Targets Network(SBTN)の枠組みに基づき、土地に関する自然影響への科学的根拠に基づく目標を正式に採択したと発表した。対象は生態系転換の回避、土地フットプリントの削減、優先地域での取り組み強化の三分野である。

まず、生態系転換の回避では、上流サプライチェーンにおける自然生態系の転換リスク低減を目標とし、2030年までに100%の持続可能調達素材の実現とリスク管理体制の強化を掲げる。次に、土地フットプリント削減では、2019年比で農業由来の土地利用を2030年までに3.85%削減する目標を設定し、リサイクル素材比率を50%まで引き上げる方針である。さらに、優先地域への関与として、インド中部のREEVAプロジェクトや南アフリカの再生型ウールプロジェクトを通じ、農業・生態系の改善に取り組む。

同社は従来より素材転換や脱炭素施策を進めてきたが、2030年までに全素材をリサイクルまたは持続可能調達とする方針を維持しつつ、土壌健全性や生物多様性を重視する農業手法を重要要素と位置付ける。SBTNのARRRTフレームワーク(回避・削減・回復・再生・変革)に沿い、生態系の維持と再生、サプライチェーンのレジリエンス強化を図る。

また、2023~2024年のパイロット参加を通じて土地・水分野の目標設定プロセスを検証し、ファッション業界としての知見を提供した。今回の採択により、自然資本への影響を定量的かつ科学的に管理する枠組みが明確化され、企業の実行責任が強化される。

今後は、綿花や羊毛など重点調達地域において、土壌改善、水保持、生物多様性向上を目的とした農業への転換を推進するほか、森林破壊・転換フリーの調達要件を強化する。また、リサイクル素材拡大や劣化土地の再生を通じ、土地関連圧力の低減と生態系サービスの向上を図る方針である。


(原文)H&M Group adopts science-based targets for land, following the Science Based Targets Network framework (SBTN)
(日本語参考訳)H&Mグループは、科学的根拠に基づく目標設定ネットワーク(SBTN)の枠組みに従い、土地利用に関する科学的根拠に基づく目標を設定しました。


SBTNとはどのような組織でSBTs for Natureとはどのようなフレームワークなのか

SBTNとは何かを簡潔に把握し、SBTs for Nature(ガイダンス)を実践的に活用できるか理解を深めたい場合には、以下のオリジナル解説をご覧ください!

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