Mars, Incorporated、マーズ・インパクト・ファンドを設立

2月26日、スナック菓子、ペットケア、食品事業を展開する米大手マースは社会的インパクトの創出を目的とする新たな全社的フィランソロピー組織「マーズ・インパクト・ファンド」を立ち上げたと発表した。あわせて、動物福祉団体ヒューメイン・ワールド・フォー・アニマルズを初期助成先の一つに選定し、インドとメキシコでの事業に総額72万6千ドルの助成を承認した。
助成金は、予防医療、ワクチン接種、不妊去勢手術の推進に加え、地域における獣医師の育成や専門能力の強化など、質の高い獣医療サービスへの公平なアクセス拡大に充てられる。今回の支援は複数年にわたるパートナーシップの初期段階と位置づけられ、将来的な事業拡大の基盤を築く狙いがある。
マーズ・インパクト・ファンドのミシェル・グロッグ事務局長は、「真に意味のあるインパクトを生み出すには、地域社会の声に耳を傾け、現地のニーズを理解する団体と連携することが重要だ」と述べ、ヒューメイン・ワールドとの協働が必要とされる地域での獣医療アクセス拡大につながると強調した。
マースはこれまでもヒューメイン・ワールドと長年にわたり協力関係を築いてきた。ペットのホームレス問題を分析する「State of Pet Homelessness Index」などの取り組みに加え、パンデミックや自然災害時の救援活動も支援してきた実績がある。
今回のインドとメキシコでのプログラムにより、約4万8400匹の動物に直接的な恩恵が及び、間接的には約40万匹の動物の生活改善につながると見込まれている。また、これらの取り組みを通じて得られる知見は、両国および他地域における長期的な戦略的パートナーシップの構築にも活用される予定だ。
メキシコでは、アグアスカリエンテス州で展開中の活動を拡充し、移動型クリニックによる医療提供、獣医師育成の連携、地域住民への啓発活動を強化する。さらに、世界有数の大都市であるメキシコ市でも獣医療および研修機会の拡大可能性を検討する。
ヒューメイン・ワールド・フォー・アニマルズ・メキシコのアントン・アギラール代表は、「質の高い獣医療へのアクセス不足は、伴侶動物の健康と福祉を阻む大きな障壁の一つだ。今回の協力は、動物の生活を改善するだけでなく、より健康で安全な地域社会の実現につながる」と語った。
マーズ・インパクト・ファンドは、①調達コミュニティのレジリエンス強化、②食品・農業・ペットケア分野における科学者人材の育成、③伴侶動物の福祉向上――の三つを重点分野に掲げる。2025年から2027年までに8500万ドルを拠出し、2028年以降は年間5000万ドル規模の資金配分を予定している。
家族経営企業であるマースは、「企業は社会にとって善の力であるべきだ」との理念を掲げてきた。新ファンドは既存のサステナビリティ戦略や財団活動を補完しつつ、より戦略的かつ長期的な社会投資を進める役割を担うとしている。
(原文)Mars launches Mars Impact Fund and approves grant to Humane World for Animals
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