農業サプライチェーンの持続可能性向上に特化したTRACTが1120万ドルの資金調達に成功

農業サプライチェーンの持続可能性向上に特化したSaaSプラットフォーム「TRACT」が、新たに1120万ドルの資金調達を完了した。この資金調達ラウンドには、既存の出資者であるアーチャー・ダニエルズ・ミッドランド(ADM)、カーギル、ルイ・ドレフュス・カンパニー(LDC)、オラムに加え、新たなパートナーとしてThe Working Capital Fundおよびラボバンクの投資部門であるRabo Investmentsが参加した。

TRACTは、世界的な食品および農業のリーダーたちによって設立され、データ管理の簡素化と持続可能性レポートの複雑さへの対応を通じて、農業サプライチェーンを変革している。同社は手法と指標を統一することで、企業が複雑なデータシステムに悩むことなく、測定可能な影響を生み出すことに集中できるよう支援している。さらに、ラボバンクはTRACTと提携し、TRACTのメンバーに持続可能なファイナンスを提供する計画を発表した。

TRACTのプラットフォームは、主要な食品および農業企業によって利用されており、持続可能性レポートの負担を軽減し、エンドツーエンドのデューデリジェンスやデータ共有機能を提供している。特に森林破壊評価や人権リスクスコアに関する手法は業界で高く評価されており、EUDR(欧州連合森林規制)における市場リーダーとしても知られている。今回の資金調達により、TRACTはスコープ3排出量追跡や農家収入の分析を含む新たな取り組みを加速し、CSRDやCSDDDに関連するレポートを支援する予定だ。

【参照ページ】
(原文)TRACT Secures $11.2 Million in New Funding to Accelerate Growth and Empower Sustainable Agriculture
(日本語参考訳)TRACT、成長加速と持続可能な農業の強化のため、新たに1,120万ドルの資金を確保

関連記事

“ランキングのリンク"

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. 【発表】会員に読まれた「オリジナル解説記事」ランキング2024年

    2024-12-25

    【発表】会員に読まれた「オリジナル解説記事」ランキング2024年

    いつもESG Journalをご愛読いただき、心より感謝申し上げます。年末も迫ってきましたので、今…
  2. SSBJ公開草案:気候変動開示の準備状況を確認!簡易チェックで早期対応を

    2024-12-21

    SSBJ公開草案:気候変動開示の準備状況を確認!簡易チェックで早期対応を

    ※2024年11月5日公開を再掲 SSBJ公開草案が2024年3月に公開され、2025年3月…
  3. EUタクソノミーの要点解説:2025年の変化と日本企業が取るべき戦略

    2024-12-17

    EUタクソノミーの要点解説:2025年の変化と日本企業が取るべき戦略

    EUタクソノミーは、サスティナビリティ/ESG情報開示において透明性を高めることでグリーンウォッシ…

““登録02へのリンク"

ページ上部へ戻る