1月16日、クリーン燃料の新興企業であるINERATECは、シリーズB資金調達ラウンドで1億2900万ドル(約190億円)以上を調達したと発表した。調達資金は、脱炭素化が困難な産業の脱炭素化を目的とした同社の持続可能なe-Fuelsの生産規模を拡大するために使用される。
2016年に設立されたドイツのカールスルーエに本社を置くINERATECは、化石原油に代わる持続可能なe-Fuelsと合成化学品を製造している。同社は「Power-to-X」Power-to-XおよびGas-to-Liquidアプリケーション用のモジュラー化学プラントを建設しており、再生可能な電力とCO2などの温室効果ガスから得られる水素を使用して、e-ケロシン、CO2ニュートラルガソリン、クリーンディーゼルまたは合成ワックス、メタノールまたはSNGを含む燃料および化学物質を生産する。
INERATECによると、今回の資金調達は、航空、海運、道路輸送、化学など化石燃料に大きく依存するセクターが、気候変動目標を達成するために再生可能な代替燃料を求める中、ドロップインe燃料の需要が今後数年間で急速に高まると予想される中で実現した。同社は、CO2を排出しない合成燃料で、化石燃料の代わりに使用できるドロップインe-Fuelを製造している。
同社によると、今回の新たな資本は、世界各地で工業規模のPower-to-Xプラントの量産を開始するために使用される。INERATECはまた、フランクフルトでこれまでで最大のプラントの建設に着手し、オランダとチリで国際的なプロジェクトを通じて拡張を進めている。この拡張により、生産量は1,500倍増加し、年間1,200万トン以上のCO2がリサイクルされる見込みだ。
同ラウンドはサンフランシスコを拠点とするベンチャー投資家Piva Capitalが主導し、Planet A Ventures、MPC、High-Tech Gründerfonds、FO Holding、Safran Corporate Ventures、ホンダ、ENGIE New Ventures、HG Ventures、TDK Ventures、Copec WIND Ventures、RockCreek、Emerald、Samsung Venturesなどの投資家が参加した。
【参照ページ】
(原文)INERATEC Raises $129 Million Led by Piva Capital to Usher in the Next Era of Sustainable Mobility
(日本語参考訳)持続可能なe燃料の新興企業INERATEC、約190億円を調達