ICMM、鉱業・金属セクターにおけるウォーター・スチュワードシップを推進する新リソース発行

海

11月23日、ICMMは「ウォーター・スチュワードシップ成熟度フレームワーク」を発表した。これは、鉱業・金属企業が社会的に公平で、環境的に持続可能で、経済的に有益な方法で水資源のスチュワードシップを強化するための実用的なツールである。

本フレームワークでは、様々な先進的事例や、様々な事業環境での実例を取り上げ、個々の資産や企業レベルで適用できるリスクや優先事項を取り上げている。具体的には、ウォーター・スチュワードシップの5つの要素(ガバナンスと戦略、水の状況、リスクと機会の理解、事業計画と意思決定における統合、パフォーマンスと測定、透明性と報告)を特定している。また、これらの要素の中で、基礎、上級、先導の3つの段階を概説している。

本フレームワークは、利用者が共有資源としての水を効果的に管理できるよう支援することを意図しており、事業だけでなく、より広範な地域の集水域やその利害関係者にとっても水が極めて重要であることを認識している。気候変動への耐性、文化遺産の保護、自然保護への積極的なアプローチ、社会的パフォーマンスとインクルージョン、オペレーショナル・エクセレンスなど、さまざまな企業の課題に水の極めて重要な役割を統合することを支援している。

本フレームワークは、グローバル・レポーティング・イニシアチブ(GRI)、気候関連財務情報開示タスクフォース(TCFD)、自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)など、主要な外部ガイダンスや報告イニシアティブに沿ったものである。

【参照ページ】
(原文)ICMM publishes new resource to advance water stewardship in the mining and metals sector
(日本語参考訳)ICMM、鉱業・金属セクターにおけるウォーター・スチュワードシップを推進する新リソース発行

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