8月14日、米大手10数社は、企業に標準化された一貫性のある気候関連情報開示を義務付ける、国内初の法案を最終決定するようカリフォルニア州議会に要求した。
今後数週間で、消費者、投資家、その他の利害関係者に、企業が気候変動による財務リスクと機会をどのように管理しているかについての情報を提供する2つの重要な法案が審議される予定。州法案SB253は、州内で事業を営むすべての大企業に対し、その事業およびサプライチェーン、バリューチェーンにおけるGHG排出量の報告を義務付けるものであり、州法案SB261は、気候変動に関連する財務リスクの報告を義務付けるものである。
ほとんどの大企業はすでに自主的に気候変動情報を開示しているが、本法案では、カリフォルニア州で事業を行う企業、経済全体に適用される。企業のリスク管理やサステナビリティ計画に関する情報を求める消費者や投資家の声の高まりに応えるために作られた本法案は、利害関係者に自社のリーダーシップを示す機会を提供すると同時に、目標達成に向けた自社の進捗状況を測定するのに役立つと考える大手企業の支持も得ている。
州法案SB253支持の書簡を提出した企業は、マイクロソフト、イケアUSA、シエラネバダ・ブリューイング、パタゴニア、アドビ、アボカド・グリーン・ブランド、ディグニティ・ヘルス、グローブ・コラボレイティブ、REIコープ、エバーレーン、アイリーン・フィッシャー、レコロジー、アトラシアン、セブンス・ジェネレーション、セールスフォース。別の書簡では、マイクロソフト、VFコープ、パタゴニア、REIコープ、シエラネバダ、アルテルエコ、DSMノースアメリカ、セブンス・ジェネレーション、グローブ・コラボレーション、アボカド・グリーン・ブランド、アトラシアン、エバーレーンが州法案SB261を支持する署名をした。
SB253の前バージョンは2022年に1票差で可決されなかったが、両法案は今年すでに州上院で承認されており、議会会期末までに下院での採決が行われる見込み。
法案が可決されれば、SB253は5,300社以上、SB261は10,000社以上の企業に適用され、米国初の広範な気候変動開示政策が誕生することになる。本法律は、IFRSの国際サステナビリティ基準委員会の開示基準、EUの企業サステナビリティ報告指令、米国証券取引委員会が間もなく最終決定する連邦開示規則を補完するものである。
【参照ページ】
(原文)Companies call for climate disclosure legislation as California lawmakers return to session
(日本語訳)カリフォルニア州、企業に対し気候変動に関する情報開示を法定義務化へ