LanzaJet、SAF商業展開を加速、4,700万ドル調達 

2月19日、米次世代燃料企業のLanzaJetは総額1億3500万ドルを目標とするエクイティラウンドのファーストクローズを実施し、4,700万ドルの資金を確保したと発表した。今回のラウンドはプレマネー評価額6億5,000万ドルで実施され、既存株主による追加出資が中心となった。

出資を共同主導したのは航空持株会社のInternational Airlines Group(IAG)とエネルギー大手のShell。さらに空港運営会社のGroupe ADP、バイオ技術企業のLanzaTech、および総合商社のMitsui & Co.も追加投資を行った。いずれも既存株主であり、同社の商業展開加速に対する強い信頼を示す形となった。

今回調達した資金は、ジョージア州ソパートンにある「Freedom Pines Fuels」工場の運営拡大や、同社独自のアルコール・トゥ・ジェット(ATJ)技術の商業展開に充てられる。同工場は商業規模でエタノールを原料に持続可能な航空燃料(SAF)を生産する世界初の統合型施設として位置付けられている。2025年末には、ASTM規格に適合する燃料の本格生産を達成し、エタノール由来の商業規模ジェット燃料生産という世界初のマイルストーンを打ち立てた。

LanzaJetのジミー・サマルツィスCEOは声明で、「既存投資家が今回の資金調達を主導したことは、当社の技術に対する確信を改めて示すものだ」と強調。エタノールの新たな付加価値創出や地域経済への波及効果、さらには航空輸送の脱炭素化に向けた取り組みを加速させる方針を示した。

同社はまた、Freedom Pines Fuelsにおいて複数年のトーリング契約を導入する。米国内で生産される低炭素・廃棄物由来エタノールと再生可能天然ガスを原料とし、SAFおよび再生可能ディーゼルを製造する体制を確立する。原料供給と製品引き取りがあらかじめ確保されることで、事業の安定性を高める狙いだ。

さらに同社は英国運輸省の先進燃料基金(AFF)から補助金を受け、英ティーズサイドで進めるSAF生産プロジェクト「Speedbird」の開発も加速させている。今回のエクイティ調達と同補助金を合わせ、合計4,700万ドルの資金を確保した。

航空業界ではSAF需要の拡大が続く一方、安定供給とコスト競争力の確保が課題となっている。既存大手プレイヤーによる追加出資は、LanzaJetのATJ技術が商業的実行段階に入ったとの評価を示すものといえそうだ。脱炭素化とエネルギー安全保障を両立する代替燃料の本格普及に向け、同社の次の展開が注目される。

(原文)LanzaJet Announces $47M in New Capital and First Close of Equity Round at $650M Pre-Money Valuation
(日本語参考訳)ランザジェット、4,700万ドルの新規資本調達と、プレマネー評価額6億5,000万ドルでの株式ラウンドの初回クローズを発表

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