Amundi、複数の資産クラスを対象としたネット・ゼロ・ファンドのラインナップを開始

 

4月18日、欧州の大手資産運用会社であるAmundiは、幅広い資産クラスを対象としたパッシブおよびアクティブ運用のファンド群である「ネット・ゼロ・アンビション戦略」を発表した。本戦略は、投資家がポートフォリオをネット・ゼロ軌道に合わせ、気候投資目標に近づくことができるようにすることを目的としている。

本投資パッケージは、株式、債券、不動産、マルチアセット、新興市場、ETFなどの資産クラスにわたる戦略で構成されている。

株式ファンドには、炭素削減が進んでいる「気候チャンピオン」、気候問題に取り組む「気候コミットメント」企業、低炭素経済を実現する技術や製品を生み出す「気候イネーブラー」に投資するグローバルおよび欧州中心の大型株戦略がある。

新しい債券戦略には、ネット・ゼロの軌道を設定した企業に焦点を当て、ネット・ゼロへの移行に伴い気候への影響が大きい分野で事業を行う企業との連携を図るグローバル社債ファンドや、ポートフォリオの炭素強度を削減し、ベンチマークであるMSCI米国企業パリ協定指数と比較して優れた炭素指標を維持することを目的とした米国社債ファンドがある。

さらに、ポートフォリオの炭素排出量を1.5℃以下に維持することを目指すマルチセクター・マルチカントリー不動産気候影響戦略、エネルギー転換に向けた資金調達を行いながらポートフォリオの炭素排出量を削減することを目指すマルチアセット戦略、ネット・ゼロを達成する可能性が最も高い企業を特定し炭素転換コストを企業の評価に組み込む新興国戦略、パリ協定の目標に沿った30以上の気候ETFを揃えたAmundiのファンドなどである。

Amundiによると、気候変動に焦点を当てた新しい商品群の発売は、投資商品におけるESGファンドの比率を高めるという目標を含む同社の「ESGプラン2025」と、気候、社会的結束、農業・農産物の移行という主要優先事項に焦点を当てた親会社Crédit Agricoleグループの「社会的プロジェクト」をサポートしている。

【参照ページ】
(参考記事)Amundi launches suite of net zero funds

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESGフロントライン:欧州CSDDDの行方:揺れる規制の未来とその影響

    2025-5-30

    ESGフロントライン:欧州CSDDDの行方:揺れる規制の未来とその影響

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察してい…
  2. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-5-28

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    企業のサステナビリティ関連の開示では、TCFD(Taskforce on Climate-rela…
  3. 2025-5-28

    データマラン、サステナビリティ担当者向けグローバル・コミュニティ「Harbor」を発表

    5月14日、ESGに特化したAIソリューションのリーダーであるデータマランは、企業のサステナビリテ…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る