PRI、ハイテク・ソフトウェア企業向けにGHG会計ガイダンスを発表

7月17日、国連責任投資原則(PRI)が支援するプライベートエクイティ向けの気候変動イニシアティブであるInitiative Climat International(iCI)は、ERMと共同で、ソフトウェア企業がスコープ3排出量と呼ばれる間接的またはバリューチェーン上の温室効果ガス(GHG)排出量を算定するための新しいガイダンス文書を発表した。本基準は、非上場企業やソフトウェア企業のESG専門家を支援するために設計された。

本ガイダンスは、GHGプロトコル企業バリューチェーン(スコープ3)基準に基づいており、目標設定のための科学的根拠に基づく目標イニシアティブ(SBTi)の会計要件に沿ったものである。単なる炭素会計にとどまらず、ソフトウェア部門に特有かつソフトウェア会社がスコープ3のGHG排出量を特定・報告できるように作成された。

本ガイダンスは以下の分野をカバーしている。

  • GHG会計と報告のためのガバナンス体制の確立
  • ヒートマップや材料分類の推奨を含む、スコープ3の炭素会計
  • 科学に沿った目標設定と、業界のパートナーがすでに行ったコミットメントの概要
  • 開示要件と報告の傾向
  • 中小企業から多国籍ソフトウェア企業までの炭素削減の取り組みと実践例
  • 投資家が経営陣と関わり、ソフトウェア会社がサプライヤーやパートナーと関わるための論点

【参照ページ】
(原文)Initiative Climat International publishes new guidance on GHG accounting for tech and software companies
(日本語参考訳)PRI、ハイテク・ソフトウェア企業向けにGHG会計ガイダンスを発表

関連記事

“イベントへのリンク"

おすすめ記事

  1. 2024-4-16

    SSBJ公開草案の重要ポイント解説:今後の気候変動の情報開示はどう動くか

    2024年3月29日、サステナビリティ基準委員会(SSBJ)が国内のサステナビリティ開示基準の草案…
  2. 2024-4-9

    SBTN(Science-Based Targets for Nature)とは。企業のネイチャーポジティブ経営を実現する目標設定の方法論を解説。

    TNFDのフレームワークが公開され、先進企業ではフレームワークに基づく情報開示が進みつつある(20…
  3. 2024-4-2

    【さくっと読める】TNFDの開示とは。重要ポイントを抽出。

    2023年9月、TNFDのフレームワークが完成し公開された。2023年時点でTNFDに基づく開示を…

ピックアップ記事

  1. 2024-5-2

    環境NGO、MUFG、SMFG、みずほFG、中部電力に気候変動株主提案を再提出

    4月15日、環境NGOの3団体は、MUFG、SMFG、みずほFG、中部電力の4社に対し、気候変動株…
  2. MUFG

    2024-4-30

    MUFG、サステナブルファイナンス目標を100兆円に引き上げ

    4月1日、三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)は、サステナブルファイナンスの実行額目標を…
  3. 2024-4-30

    経産省とJPX、SX銘柄2024として15社を選定

    4月23日、経済産業省と東京証券取引所(JPX)はサステナビリティ・トランスフォーメーション(SX…
ページ上部へ戻る