3月14日、欧州議会は、2030年までにすべてのEU加盟国に温室効果ガス排出量の削減を初めて義務付けるとともに、EU全体の2030年の排出量削減目標を従来の30%から2005年比40%に引き上げることを含む、改正努力義務規則を採択したと発表した。
改正規則は、486対132の賛成多数で可決され、10件の棄権があった。
最初の努力共有規則は2018年に採択された。2014年に設定された、2030年までに経済全体の排出量を1990年比で40%削減するというEUの目標を支援するために、加盟国の温室効果ガス排出量目標を概説していた。高所得の加盟国にはより野心的な目標を設定し、規制には、2005年レベルと比較して0%から40%削減の範囲の2030年目標が含まれている。
努力義務規則の更新は、欧州委員会の「Fit for 55」ロードマップの一部であり、2030年までに温室効果ガス(GHG)排出量を1990年比で55%削減するというEUの取り組みである。新法は、2030年までに2005年比で排出量を削減することを全加盟国に初めて義務付けるもので、目標は10%~50%の範囲で、1人当たりのGDPと費用対効果に基づいた目標が設定されている。
また、同規則は、加盟国が年間の温室効果ガス排出量の割り当てを超えないようにし、加盟国が前年から節約したり、将来から借りたり、他の加盟国と取引したりできる排出量を制限している。
欧州議会での採択により、同規則は今後、EU理事会での正式な承認に向けて動き出すことになる。
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(参考記事)EU lawmakers approve CO2-cutting targets and expanding forest carbon sinks