3月6日、Royal Bank of Canada(RBC)は、今年から、CEOやグループ・エグゼクティブを含むトップ・エグゼクティブの中長期インセンティブ・プランに気候への配慮を取り入れる予定であることを発表した。
このインセンティブ・プログラムの変更計画は、今回発表されたRBCの「2022年気候レポート」で明らかにされ、気候戦略「RBC Climate Blueprint」に沿った気候関連のリスクと機会の管理に関する同行の進捗状況を概説している。
中期および長期のインセンティブプランに追加される目的は、気候ブループリントの戦略的優先事項に対する進捗に関連するものだ。「Help clients as they transition to net zero」には、5000億ドル(約68兆円)の持続可能な融資の促進や気候関連商品・サービスの拡大などのコミットメントが含まれ、「Hold ourselves accountable」には2050年までにネット・ゼロという融資目標や意思決定への気候要因の埋め込みなどが含まれる。また、「持続可能な未来に向けた情報提供と啓発」については、気候問題や政策に関する研究、気候変動に関するリテラシーの支援などを掲げており、2025年までにGHG排出量を70%削減、電力の100%を再生可能かつ非排出源から調達、事業における気候中立性の維持などを目標としている。
気候報告書によると、インセンティブプランの更新は、「気候変動が当行の株主やその他のステークホルダーにとってますます重要な検討事項である」と当行が認識したことによる。RBCは、新しい評価により、CEOとグループ幹部に対して、「イノベーションと政府、企業、個人との関わりを通じて、短期、中期、長期にわたってネット・ゼロに向けた有意義な世界の進歩を促進するために、これらの主要優先事項に対するRBCの進歩を加速する」というインセンティブが与えられると述べている。
【参照ページ】
(原文)RBC publishes 2022 Environmental, Social and Governance (ESG) Performance Report and Climate Report