IKEA、サプライヤーによる再エネ100%への転換を支援

2月15日、IKEAは、サプライヤーの再生可能エネルギーへのアクセスを支援するプログラムを大幅に拡大し、新たに10市場で展開することを発表した。これは、サプライチェーンの排出量に対応し、バリューチェーン全体で再生可能エネルギー100%を目指す目標の一環として行われる。

2030年までにバリューチェーンが生み出す以上の排出量を削減し、気候変動に対応するというIKEAの公約の大部分を占めるのが、生産に伴う温室効果ガス(GHG)排出量への対応である。IKEAの気候変動フットプリントにおいてサプライチェーンの排出量がほぼ3分の2を占めていることから、サプライチェーンの排出量への対応は重要な課題となっている。IKEAは、2022年に全社で5%の削減を達成した後、生産活動による気候変動フットプリントの削減を加速するために、再生可能エネルギープログラムを拡大すると発表した。

IKEAは2021年に中国・インド・ポーランドの3つの市場で再生可能エネルギープログラムを開始した。同プログラムでは、自社で発電できない電力需要をカバーするため、再生可能エネルギーによる電力を系統から購入するための一括枠組み契約や電力購入契約(PPA)など、現地でのソリューションを直接サプライヤーに提供する。

同社によると、これらの市場で生産に使用される電力は、約27万トンのCO2e排出に相当し、生産に伴う気候変動フットプリントの約13%にあたるという。

【参照ページ】
(原文)IKEA expands renewable electricity programme to suppliers in ten additional markets
(日本語参考訳)IKEA、サプライヤーによる再生可能エネルギー100%への転換を支援

関連記事

おすすめ記事

  1. ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    2024-5-15

    ウェルビーイングとは?5つの要素から企業に求められる対応を解説

    上場企業であれば気候変動の情報開示が当たり前になってきたのと同じく、人材のウェルビーイングの実現に…
  2. CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    2024-5-7

    CSRDとは。日本企業に与える影響と今すぐできる対応を紹介。

    CSRD(Corporate Sustainability Reporting Directive…
  3. ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    2024-4-30

    ESG投資とは。改めて考える重要性とESG経営のメリット・今後の課題

    ESG投資の流れは国内外において拡大を続けている分野であり、注目を集めている。投資家のニーズに応え…

ピックアップ記事

  1. ESGフロントライン:欧州CSDDDの行方:揺れる規制の未来とその影響

    2025-5-30

    ESGフロントライン:欧州CSDDDの行方:揺れる規制の未来とその影響

    ※本記事は、ESG Journal編集部が注目のニュースを取り上げ、独自の視点で考察してい…
  2. TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    2025-5-28

    TCFD×TNFD統合開示ガイド:いま企業が備えるべき実務対応とは?

    企業のサステナビリティ関連の開示では、TCFD(Taskforce on Climate-rela…
  3. 2025-5-28

    データマラン、サステナビリティ担当者向けグローバル・コミュニティ「Harbor」を発表

    5月14日、ESGに特化したAIソリューションのリーダーであるデータマランは、企業のサステナビリテ…

““登録03へのリンク"

ページ上部へ戻る