12月13日、欧州銀行監督機構(EBA)は、新しい「サステナブル・ファイナンスに関するロードマップ」を発表し、サステナブル・ファイナンス分野と銀行の枠組みにおけるESGリスク統合の支援と監視における、3年間の優先事項と計画の詳細を明らかにした。
EBAの新しいロードマップでは、ESG課題の透明性の向上、金融機関のリスク管理フレームワークへのESG関連リスクの組み込み、グリーンウォッシュリスクへの対応などを重点分野として掲げている。
EBAによると、新しいロードマップは、「ESGリスクが銀行を含む金融セクターのリスク状況を変化させており、すべてのステークホルダーによる積極的な行動を求めている」こと、また、規制・監督当局がESGリスクがもたらす課題に取り組み、「より強靭で持続可能な欧州金融セクターへの移行を支援する」という役割を担っていることから、作成された。
ロードマップは、透明性と開示、リスク管理と監督、エクスポージャーのプルデンシャル処理、ストレステスト、基準とラベル、グリーンウォッシュ、監督報告、ESGリスクとサステナブル・ファイナンスの監視などの分野にわたって、今後3年間におけるEBAのアクションの主要目標を概説する。
EBAは、銀行のESGリスクと幅広いサステナビリティ開示の開発と実施を継続することが重要な優先事項の1つであると述べている。ロードマップで強調されている追加のアクションには、金融機関がESGリスクを厳しく管理するためのEUレベルの統一規則の策定、気候ストレステストのさらなる開発、ESG問題に関連するエクスポージャーの専用のプルデンシャル処理が妥当であるかどうかの検討、ESG基準およびラベルの評価、グリーンウォッシュリスクへの対処方法の特定、リスク評価およびモニタリングのためのストレステストおよびシナリオ分析の利用が含まれている。
【参照ページ】
(原文)The EBA publishes its roadmap on sustainable finance
(日本語参考訳)欧州銀行監督機構、ESGリスク・情報開示・グリーンウォッシュへの対応策を発表