11月10日、欧州議会は、 欧州における新しいサステナビリティ報告システムの確立に向けた大きな一歩として、 企業持続可能性報告指令 (CSRD) を 525 票対 60 票 (棄権 28 票) で採択した。
CSRD は、現在の EU の持続可能性報告のフレームワークである 2014 年非財務報告指令 (NFRD) の主要な更新を目的としている。新しい規則は、サステナビリティ開示を提供する必要がある企業の数を、現在の約 12,000 から 50,000 以上に大幅に拡大し、環境、人権、社会基準、およびサステナビリティ関連のリスクに対する企業の影響に関するより詳細な報告要件を導入する。
EU 議会と EU 理事会の間の最近の合意に続いて、規則は、報告されたサステナビリティ情報を独立して監査することを企業に要求し、一部の大規模な非 EU 企業にも適用される。
CSRD は、欧州財務報告諮問グループ (EFRAG) によって現在策定中の欧州持続可能性報告基準 (ESRS) の共通の枠組みの下での開示を要求する。新しいシステムの下では、企業は環境のサステナビリティや社会的権利から人権やガバナンス要因に至るまで、さまざまな問題について報告する必要がある。
EU 議会による CSRD の採択により、提案は理事会に移され、今月後半に提案が採択される予定である。本規則は、2024 年の初めから従業員 500 人を超える大規模な公益企業に適用され始め、2025 年には従業員 250 人または収益が 4,000 万ユーロ(約57億円)を超える企業、2026 年には上場中小企業が続く。
【参照ページ】
(原文)Sustainable economy: Parliament adopts new reporting rules for multinationals
(日本語訳)持続可能な経済: 議会が多国籍企業向けの新しい報告規則を採用